日本株分析

野村不動産ホールディングス(3231)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、野村不動産ホールディングス(3231)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 野村不動産ホールディングス(3231)とは?

野村不動産ホールディングス株式会社は、傘下に野村不動産株式会社などを持つ持株会社です。

野村不動産株式会社は、総合不動産ディベロッパー。
日本の総合不動産会社では三井不動産三菱地所住友不動産東急不動産に次いで業界5位。

高級分譲マンションのPROUD(プラウド)シリーズで知られています。

住宅分譲が事業の柱で、近年供給戸数は業界トップクラスにまで成長。
2012年には初めてマンション供給戸数ランキング(全国)で首位となりました。
※全国1位(6,181戸)、首都圏1位(4,437戸)、近畿圏6位(1,012戸)。

基幹ブランドのPROUDでは、商品企画段階からグループのマンション管理会社である野村不動産パートナーズが参画し、販売も自社自身で行う製販管一体体制が特徴です。
PROUDシリーズでは静謐な住環境で伝統ある街、特に高級住宅街などでの分譲実績が多いため価格は周辺のマンションに比べやや高めの設定になる場合が多いと言います。
2011年からは、初めてマンションを購入する顧客層に向けて、郊外を中心に第2ブランドオハナの展開を首都圏で開始しました。

近年はホテル事業も本格化させています。
2018年11月、直営の「NOHGA HOTEL」(ノーガホテル)の第一号を東京・上野に開業。
2019年1月には「庭のホテル 東京」を運営する隆文堂(東京)の買収を発表しました。

そんな野村不動産ホールディングス(3231)の現在の社員数は7,548人です。

2. 野村不動産ホールディングス(3231)の時価総額は?

野村不動産ホールディングス(3231)の時価総額は 6,838億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. 野村不動産ホールディングス(3231)の株価とPERと配当利回りは?

次に野村不動産ホールディングス(3231)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:3,940円(2024年3月時点)

野村不動産ホールディングス(3231)の株価は、3,940円です。
100株単位で売買できるので、約39万円から投資をすることができます。

うーん、ちょっと高いですね。

PER:10.6倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

野村不動産ホールディングス(3231)の場合、PERは10.6倍です。

ほぼ10倍なので、割安と言えます。

配当利回り:3.30%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
野村不動産ホールディングス(3231)の場合、100株投資をしてもらえる配当は13,000円です。
配当利回りを計算すると、3.30%。

いいですね。
高配当です。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、野村不動産ホールディングス(3231)の場合、株主優待はありません。

4. 野村不動産ホールディングス(3231)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

野村不動産ホールディングス(3231) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

上場は2006年10月です。
上場直後の2007年5月に上場来高値となる4,570円をつけ、その後急落。
2010年7月には上場来安値となる1,018円まで下げました。

ただ、その後は右肩上がりで株価を伸ばし、現在に至るまで上昇トレンドを継続しています。

2010年以降から見ると、しっかりと長期投資が報われていますね。

次に短期のチャートです。

野村不動産ホールディングス(3231) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期で見ると右肩上がりの上昇トレンドとなっています。
いいですね。

5. 野村不動産ホールディングス(3231)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

2020年度にコロナの影響を受けて少し落ち込みましたが、その後は回復してきています。
ただ、まだコロナ前の水準には戻せていませんね。

ちなみに、野村不動産ホールディングス(3231)の決算月は3月です。

6. 野村不動産ホールディングス(3231)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当はいいですね。
右肩上がりで増えています。

今後も増配が期待できそうです。

7. 野村不動産ホールディングス(3231)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSは堅調です。
いいですね。

8. 野村不動産ホールディングス(3231)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSはキレイな右肩上がりですね。
長期投資の理想とする形です。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、6.96%です。
つまり、年間6.96%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 野村不動産ホールディングス(3231)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは野村不動産ホールディングス(3231)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、9.88%です。

合格ラインは超えられていませんが、過去を見ても、比較的10%に近い高い数字が並んでいます。

悪くないですね。

ちなみに、流動比率は3.61倍です。
こちらは1倍を上回っているので問題ありません。

10. 野村不動産ホールディングス(3231)の今後をまとめると

なかなかいいですね。
各数字の伸びもいいですし、低PER、高配当です。

ほぼ完璧です。
ただ、心配は、今後の金利ですね。

3/19の日銀金融政策会合でマイナス金利政策の解除が決まりました。
これを受けた市場の反応は、当初予想していたものとは逆に不動産株が買われました。
ただ、今後金利が上昇すると、住宅ローン金利が上昇し、不動産が買われなくなるということも予測できます。

どうなるかは今は分かりませんが、過去の数字の伸びが良いからといって手放しに買い向かえるような状況ではないかなと思いました。
今後のそういった状況をリスクと考え、自身の資産におけるリスク許容度と相談しながら投資するかどうかを検討してみるといいと思います。

気になる方は四季報なども併せてチェックしてみて下さい。