日本株分析

東急(9005)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、東急(9005)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 東急(9005)とは?

東急株式会社は、東京都渋谷区に本社を置き、不動産事業、交通事業、ホテル・リゾート事業、生活サービス事業を手がける東急グループの中核をなす事業持株会社です。

大手私鉄の東急電鉄や東急百貨店、東急ホテルズなどを傘下に持ちます。
純然たる持株会社ではなく、直営で不動産賃貸業などを展開しています。
このため、社名にホールディングスとは入っておらず、あくまでも東急グループの中核企業かつ統括会社という位置付けとのこと。

旧社名は東京急行電鉄株式会社。
2019年9月2日に現社名に変更しました。

そんな東急(9005)の現在の社員数は24,655人です。

2. 東急(9005)の時価総額は?

東急(9005)の時価総額は 1.03兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 東急(9005)の株価とPERと配当利回りは?

次に東急(9005)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,722円(2023年12月時点)

東急(9005)の株価は、1,722円です。
100株単位で売買できるので、約17万円から投資をすることができます。

日本株の中では普通ですね。

PER:19.3倍(2023年12月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

東急(9005)の場合、PERは19.3倍です。

20倍以下なので、適正水準です。
ただ、どちらかというとやや割高だと言えそうです。

配当利回り:1.02%(2023年12月時点)

続いて、配当利回りです。
東急(9005)の場合、100株投資をしてもらえる配当は1,750円です。
配当利回りを計算すると、1.02%。

高配当とまではいきませんが、少しはあるという感じです。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、東急(9005)の場合、株主優待として東急電鉄の切符などがもらえます。

東急(9005)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてご覧下さい。

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4. 東急(9005)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

東急(9005) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

このチャートには示せていませんが、上場来高値は1989年煮付けた3,060円です。
いわゆるバブル期に高値をつけて、その後、バブルの崩壊とともに株価を大きく下げました。

ただ、その後は、上下に大きく動きながらも2012年あたりから徐々に上向きとなっています。

次に短期のチャートです。

東急(9005) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

5月までは右肩上がりのチャートとなっていたのですが、その後は上値を切り下げながら推移しています。

5. 東急(9005)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

2020年度にコロナの影響を受けて大きく売上高を下げています。
その後、まだコロナ前の水準に戻せていません。

回復に時間がかかっていますね。

ちなみに、東急(9005)の決算月は3月です。

6. 東急(9005)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

うーん、配当は凸凹ですね。
理想的な右肩上がりで増えているような銘柄ではありません。

7. 東急(9005)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

コロナの影響で2020年度にはマイナスとなってしまいました。
その後は回復傾向ではありますが、まだコロナ前の水準には戻せていません。

8. 東急(9005)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

2019年度までは右肩上がりとなっていたのですが、その後は停滞してしまっています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、3.06%です。
つまり、年間3.06%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 東急(9005)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは東急(9005)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、3.51%です。

低いですね。
ただ、過去を見るとコロナ前は合格ラインを超えられている年もありました。
今後に期待ですね。

ちなみに、流動比率は0.55倍です。
こちらは1倍を割れているので少し心配です。

10. 東急(9005)の今後をまとめると

うーん。
微妙でしたね。

東横線や田園都市線などの人気路線を持つ天下の東急ですが、コロナの影響をまだ払拭しきれておらず、各数字の伸びは今ひとつでした。
株価も下降トレンドを描いていますし、今投資をしたいと思える要素は正直見当たりません。

気になる方はIRなどチェックしてみて下さい。