日本株分析

三菱自動車(7211)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、三菱自動車(7211)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 三菱自動車(7211)とは?

三菱自動車工業株式会社は、日本の自動車メーカーです。

2003年にはトラック・バス部門を分社化(三菱ふそうトラック・バス)。
2016年10月に日産自動車が筆頭株主となり、日産自動車とフランスのルノーと共にルノー・日産・三菱アライアンスを構成しています。

また三菱商事の持分法適用関連会社でもあります。

日本をはじめ米国、タイ等に生産施設を持っています。
子会社を通じ自動車のリースや販売金融サービスを提供しています。

1970年に三菱重工業から独立しました。
通称は三菱自動車(みつびしじどうしゃ)、または三菱自工(みつびしじこう)です。
日本国外ではMITSUBISHI MOTORS(ミツビシ モータース)という表記を用いていたのですが、日本国内でも「MMC 三菱自動車」から「MITSUBISHI MOTORS」というロゴを1999年1月より使用するようになりました。

以下はWikipediaより引用

三菱は戦前より自動車の生産を行っており、日本の自動車メーカーとして最も長い歴史を持つブランドの1つである。
現在の三菱自動車工業は、三菱重工業とクライスラーとの合弁事業としてスタートし、1993年までクライスラーと資本提携していた。
その後、2000年からドイツに本拠を置くダイムラー・クライスラー(現ダイムラー)と資本提携関係となったが、2000年に三菱リコール隠しが発覚。
この不祥事を受けて自動車売り上げが激減し、2005年に解消。
クライスラーとの技術提携関係は2009年まで継続されていた。
2003年にはトラックやバスなど大型車事業を「三菱ふそうトラック・バス」として分社化。
2年後、同社はダイムラー(現・ダイムラー・トラック)傘下へ譲渡された。

2016年10月20日、日産自動車が三菱自動車の株式の34%を保有する筆頭株主となった。
同年12月14日、臨時株主総会で日産自動車会長兼社長カルロス・ゴーンの会長就任が正式に承認された(CEOは益子修社長が継続)。
2018年11月26日に開かれた臨時取締役会で、金融商品取引法違反容疑で同月19日に逮捕されたゴーンの代表取締役会長職の解任を決議した。

そんな三菱自動車(7211)の現在の社員数は28,796人です。

2. 三菱自動車(7211)の時価総額は?

三菱自動車(7211)の時価総額は 7,421億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. 三菱自動車(7211)の株価とPERと配当利回りは?

次に三菱自動車(7211)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:499円(2024年3月時点)

三菱自動車(7211)の株価は、499円です。
100株単位で売買できるので、約5万円から投資をすることができます。

最低50万円以上という日本株も多い中、5万円前後という少額から投資が可能なんですね。
これなら、投資初心者でも買いやすいです。

PER:5.31倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

三菱自動車(7211)の場合、PERは5.31倍です。

10倍以下なので割安です。

配当利回り:2.00%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
三菱自動車(7211)の場合、100株投資をしてもらえる配当は1,000円です。
配当利回りを計算すると、2.00%。

以前は配当利回り4%を超える高利回り銘柄だったのですが、現在は普通ですね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、三菱自動車(7211)の場合、株主優待はありません。

4. 三菱自動車(7211)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

三菱自動車(7211) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

長期で見ると右肩下がりですね。
ちなみに上場来史上最高値はバブル時の1989年です。
それ以来、下落一直線を辿っています。
長期で見て下落しかありません。
このチャートをみると多少反発することはあったとしても、長期で見て上がるとはとても思えません。

次に短期のチャートです。

三菱自動車(7211) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年9月までは右肩上がりで推移していたのですが、それ以降は再び下落に転じてしまいました。
あまり良くない動きですね。

チャートだけ見ても、「なんか投資したくないな」と思ってしまいます。

5. 三菱自動車(7211)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

コロナの影響もあり2020年度には落ち込みましたが、直近はコロナ前の水準を取り戻しています。
意外と悪くないのかもしれません。

ちなみに、三菱自動車(7211)の決算月は3月です。

6. 三菱自動車(7211)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

デコボコですね。
増配もあれば減配もある感じです。

安定した配当は期待できませんね。

7. 三菱自動車(7211)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

うーん、デコボコしています。
マイナスとなっている年も多いですね。

全く投資をしたいとは思えません。

8. 三菱自動車(7211)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

こちらもなんともいえない推移です。
理想とする右肩上がりのBPSではありません。
微妙です。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、2.53%です。
つまり、年間2.53%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 三菱自動車(7211)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは三菱自動車(7211)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、21.1%です。

合格ラインを超えています。
過去を見ても赤字となってしまっている年を除けば、ROEは高水準となっています。

これは悪くないですね。

ちなみに、流動比率は1.46倍です。
こちらは1倍を上回っているので問題ありません。

10. 三菱自動車(7211)の今後をまとめると

相次ぐ不祥事、幾度にもわたる業績不振。
これによる長期でのキレイな右肩下がりのチャート。

さらに各数字の伸びもよくなかったです。

厳しいようですが、全く投資をしたいと思えるポイントがありませんでした。
しっかり成長を続ける優良企業に長期投資をするのが投資の王道です。
もっと良い企業はほかにたくさんあります。

次行きましょう。