気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)とは?

塩野義製薬株式会社は、大阪府大阪市中央区道修町三丁目に本社を置く、日本国内の大手製薬企業であり、処方箋医薬品と一般用医薬品を主とする製薬企業です。
公式の社名略称としてシオノギ製薬、あるいはシオノギも用いられています。
創業者は塩野義三郎。
この創業者の名前が社名の由来となっています。
時価総額では、武田薬品工業、アステラス製薬、大塚ホールディングス、中外製薬に次いで医薬品セクターで5位に位置してます。
なお、シオノギ製薬といえば業界屈指の営業部隊で有名です。
以下はWikipediaより引用
種々の方法で製品化された有用な医薬品を、医療の最前線に届けるのは営業マン(プロパー)の仕事である。
シオノギの営業と言えば、抗生物質全盛時代には最強の営業部隊として知られていた。
文献検索や学会発表用のスライド作成など、処方元の医者のために限界までつくしたと言われている。
そのプロパーのことを、シオノギでは当時すでにディテールマンと呼んでいた。そして例えば、自社抗菌薬の特性を論理的に説明(ディテール)する手助けとして、「PK/PD理論」のさきがけともなる考え方をいち早く採用していた。
最強の営業部隊ってなんかかっこいいですね。
そんな塩野義製薬の現在の社員数は5,222人です。
2. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の時価総額は?
塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の時価総額は 1.95兆円です。(2025年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の株価とPERと配当利回りは?
次に塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:2,290円(2025年3月時点)
塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の株価は、2,290円です。
100株単位で売買できるので、約23万円から投資をすることができます。
日本株の中では一般的な価格ですね。
ちなみに、塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)は2024年10月1日を効力発生日として、株式1株につき3株の割合で分割しました。
つまり、以前までは現在よりも3倍の資金がないと投資ができなかったということになります。
そう考えると、現在は随分と投資がし易くなりました。
PER:11.4倍(2025年3月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の場合、PERは11.4倍です。
15倍以下なので適正ラインです。
ただ、10倍に近いので、どちらかというと割安ですね。
配当利回り:2.50%(2025年3月時点)
続いて、配当利回りです。
塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年5,733円です。
配当利回りを計算すると、2.50%。
高配当とまでは言えませんが、日本株の中ではある方です。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の場合、株主優待はありません。
4. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

こちらには、長期の月足チャートを示しました。
2012年からの伸びがすごいですね。
この10年で株価は約5倍となっています。
しっかりと長期投資が報われていますね。
次に短期のチャートです。

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2024年8月に一度大きく落ち込みましたが、その後はじわじわと下値を切り上げながら推移しています。
5. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2019年度、2020年度と下げましたが、その後は回復し、直近は2018年度以前の水準をも上回っています。
ちなみに、塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の決算月は3月です。
6. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
良いですね。
右肩上がりです。
現在13期連続で増配中とのこと。
今後も増配が期待できますね。
7. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。

悪くないですね。
直近は大きく伸ばしています。
2022年度は、売上、収益ともに創業来の過去最高業績を更新したとのことです。
主に、新型コロナウイルスの治療薬ゾコーバが売上と収益に大きく貢献したと言います。
2023年度は、2022年度よりは下げてしまいましたが、依然として高い水準をキープしています。
8. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSはしっかりと右肩上がりとなっています。
良いですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、15.0%です。
つまり、年間15.0%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
素晴らしいですね。
9. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは13.1%です。
合格ラインをしっかりと超えています。
多くの日本の大企業は一桁のROEなので、この数字はかなりの高レベルです。
10. 塩野義製薬[シオノギ製薬](4507)の今後をまとめると
いいですね。
優良銘柄です。
各数字の伸びもよく、ROEも高いです。
個人的にも気になる銘柄です。
現在はやや株価が下がってきていて、PERも割安な水準に入ってきそうな状況です。
今まで気になっていた方にとっては、今が買い時と言えるかもしれません。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。