日本株分析

アステラス製薬(4503)の今後の株価を分析した

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、アステラス製薬(4503)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. アステラス製薬(4503)とは?

アステラス製薬株式会社は東京都中央区日本橋本町に本社を置く、日本の製薬会社です。

2005年4月1日に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して発足しました。

国内最大規模の営業体制と、両社の強みを融合した研究陣を擁し、2012年医薬品売上高順位で世界18位であり、武田薬品工業(同14位)・第一三共(同19位)・大塚ホールディングス(同20位)・エーザイ(同25位)とともに国内製薬メーカー大手5社の1つとなっています。

旧山之内製薬から引き継いだ泌尿器領域の医薬(ハルナール・ベシケア)、旧藤沢薬品工業から引き継いだ免疫抑制剤(プログラフ)などを主力商品としています。

社名の由来は「星」を表すラテン語「stella」、ギリシャ語「aster」、英語「stellar」などからの造語で、「先進の星」「大志の星」を表現し、さらに「明日を照らす」という意味を掛けているそうです。
星をイメージしたデザインの社章は「フライングスター」と称し、山之内の「山」とフジサワの「フ」のリガチャー(合字)ともなっています。

2007年からはコミュニケーションスローガンとして、「明日は変えられる。」を制定している。
いいスローガンですね。

日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つです。

2. アステラス製薬(4503)の時価総額は?

アステラス製薬(4503)の時価総額は 2.9兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. アステラス製薬(4503)の株価とPERと配当利回りは?

次にアステラス製薬(4503)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,615円(2024年3月時点)

アステラス製薬(4503)の株価は、1,615円です。
100株単位で売買できるので、約16万円から投資をすることができます。

少し高いですが、日本株の中では一般的な価格です。

PER:50.0倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

アステラス製薬(4503)の場合、PERは50.0倍です。

高PERですね。
割高です。

配当利回り:4.33%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
アステラス製薬(4503)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年7,000円です。
配当利回りを計算すると、4.33%。

高配当です。
なかなか良いです。

なお、アステラス製薬(4503)の場合、株主優待はありません。

4. アステラス製薬(4503)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

アステラス製薬(4503) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

長期で見るとしっかりと上昇しています。
いいですね。
長期投資が報われている銘柄です。

ただ、直近は下げてきてしまっていますね。

次に短期のチャートです。

アステラス製薬(4503) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年5月に上場来高値をつけてから、現在に至るまで完全に下降トレンドとなってしまっています。
まだまだ下げそうですね。

5. アステラス製薬(4503)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

しばらく横ばいでしたが、直近は売上高1.5兆円を超えました。

6. アステラス製薬(4503)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

良いですね。
右肩上がりで増えています。
これからも継続的な増配が期待できそうです。

また、アステラスは、自社株買いに積極的な企業でもあります。
こうやってしっかりと株主還元を考えてくれる企業、良いですね。

7. アステラス製薬(4503)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。

うーん、凸凹ですね。
良くないです。

特に2019年度以降、ガクッと下がってしまっています。

8. アステラス製薬(4503)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSは堅調です。
比較的緩やかではありますが、右肩上がりとなっています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、5.31%です。
つまり、年間5.31%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. アステラス製薬(4503)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではアステラス製薬(4503)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは6.55%です。

合格ラインの10%を超えられていません。
過去には、10%を安定して超えられていたのですが、直近3年間は10%以下となってしまっています。

良く無いですね。

10. アステラス製薬(4503)の今後をまとめると

そこそこ配当もあって、自社株買いにも積極的なところは好印象です。

ただ、それ以外の数字があまり良くなく、個人的には、買いたい!と思えるような銘柄ではありませんでした。

直近株価は右肩下がりです。
このまま下がり続けてPERが15倍近くになれば、検討してみてもいいかもしれません。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。