気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、武田薬品工業(4502)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 武田薬品工業(4502)とは?
武田薬品工業株式会社は、大阪府大阪市中央区と東京都中央区に本社を置く日本の大手製薬会社です。
タケダ、Takeda、武田薬品とも略称されます。
日本唯一のメガ・ファーマであり、積極的なM&Aによって業績を拡大し続けています。
東証プライム市場およびニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業であり、日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。
日本の製薬メーカーでの売上高は1位であり、世界の医薬品企業での売上高は9位。
超一流企業ですね。
第一三共、アステラス製薬、大塚ホールディングス、エーザイと共に国内製薬メーカー大手5社の1つとなっています。
2. 武田薬品工業(4502)の時価総額は?
武田薬品工業(4502)の時価総額は6.49兆円です。(2024時点)
時価総額ランクで言うと、Sランクですね。
3. 武田薬品工業(4502)の株価とPERと配当利回りは?
次に武田薬品工業(4502)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:4,137円(2024年9月時点)
武田薬品工業(4502)の株価は、4,137円です。
100株単位で売買できるので、約41万円から投資をすることができます。
高いですね。
これだと、なかなか気軽に投資できません。
PER:56.1倍(2024年9月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
武田薬品工業(4502)の場合、PERは56.1倍です。
50倍を超えています。
かなり高いですね。
それだけ人気の銘柄ということです。
配当利回り:4.74%(2024年9月時点)
続いて、配当利回りです。
武田薬品工業(4502)の場合、100株分投資をしてもらえる配当は、年間19,600円です。
利回りを計算すると、4.74%。
良いですね。
4%を超えているので、配当利回りはなかなかの高さです。
4. 武田薬品工業(4502)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
直近の最高値は2007年です。
ただ、その後は大きく株価を下げています。
それ以降は、あまり方向感の見えない動きとなっています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
うーん、何とも言えませんね。
レンジの動きとなっています。
5. 武田薬品工業(4502)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高の推移を棒グラフで示しました。
良いですね。
堅調な伸びを見せています。
直近は売上高が4兆円を超えました。
6. 武田薬品工業(4502)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当金は安定しています。
2018年から2022年度までずっと1株あたり180円となっていましたが、2023年度、2024年度と直近は連続増配となっています。
7. 武田薬品工業(4502)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSの推移を棒グラフで示しました。
うーん、あまり良くないですね。
全体的にかなりデコボコしています。
8. 武田薬品工業(4502)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらには、直近のBPSの推移を棒グラフで示してみました。
2019年度に一度下がっていますが、総じて右肩上がりと言えそうです。
悪くないですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、9.69%です。
つまり、年間9.69%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 武田薬品工業(4502)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは武田薬品工業(4502)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
ROEは直近1.98%です。
全然良くないですね。
直近8年間を見ても、一度も10%を超えたことがありません。
この点は、典型的な日本の大企業です。
投資をする上ではマイナスポイントです。
10. 武田薬品工業(4502)の今後をまとめると
配当利回りは非常に良いのですが、他の数字はあまり良いとはいえませんでした。
これでは配当が良くても買いたいとは思えません。
高配当銘柄に目がない人にとっては、思わず配当目当てで投資をしたくなってしまいますが、その背後にはどうしてもハイリスクという面も見え隠れする銘柄だと思いました。
気になる方はIRなどを確認してみて下さい。