気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、大阪ガス(9532)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 大阪ガス(9532)とは?
大阪ガス株式会社は、近畿地方に本店を置くガス会社です。
略称は大ガス(ダイガス)。
また、漢字で大阪瓦斯と書く場合があります。
東京ガス、東邦ガス、西部ガスと並ぶ大手4大都市ガス事業者の一つです。
都市ガスの販売量では全国2位(約73億m3、シェア20%、2019年3月時点)。
ガス導管総延長は約63,100km(2021年3月時点)に及ぶそう。
日経平均株価の構成銘柄の一つ。
生活に欠かせない会社ですね。
そんな大阪ガス(9532)の現在の社員数は20,961人です。
2. 大阪ガス(9532)の時価総額は?
大阪ガス(9532)の時価総額は 1.43兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 大阪ガス(9532)の株価とPERと配当利回りは?
次に大阪ガス(9532)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:3,530円(2024年6月時点)
大阪ガス(9532)の株価は、3,508円です。
100株単位で売買できるので、約35万円から投資をすることができます。
少し高いですが、日本株の中では、一般的な価格だと思います。
PER:12.8倍(2024年6月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
大阪ガス(9532)の場合、PERは12.8倍です。
15倍以下なので、適正水準と言えます。
配当利回り:2.71%(2024年6月時点)
続いて、配当利回りです。
大阪ガス(9532)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年9,500円です。
配当利回りを計算すると、2.71%。
高配当とまではいきませんが、日本株の中では結構ある方です。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日です。
なお、大阪ガス(9532)の場合、株主優待はありません。
4. 大阪ガス(9532)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
方向感ない動きがずっと続いていたのですが、直近は急上昇していて、上場来高値を更新しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見るときれいな右肩上がりです。
特に、直近は、10月27日の決算発表で、取得総額200億円を上限とする自社株買いの実施を発表したことが好感され、さらに株価が一段上に引き上げられました。
その後も右肩上がりで推移し、5月21日には、上場来高値となる3,635円をつけています。
5. 大阪ガス(9532)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2021年度まではほぼ横ばいだったのですが、2022年度は大きく売上高を伸ばしています。
2016年度の水準と比較すると2022年度は約2倍となっています。
すごいですね。
これは、原料のLNGが高騰した分を料金に反映させたことが主な要因のようです。
要するに、値上げした分、売上高が増えたということですね。
ちなみに、大阪ガス(9532)の決算月は3月です。
6. 大阪ガス(9532)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は2019年度までは横ばいでしたが、2020年度以降は連続して増配となっています。
良いですね。
今後も増配が期待できそうです。
7. 大阪ガス(9532)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
うーん、デコボコですね。
2019年度以降、2021年度まではいい感じで伸びていたのですが、2022年度は大きくガクッと下がってしまいました。
ただ、これは米国南部の液化天然ガス(LNG)プラントの火災による損失を計上したことが原因です。
米国や豪州などでのエネルギー開発事業、活性炭などの非エネルギー事業は増益となっているため、このEPSの下げは一過性のものと考えられそうです。
実際に、2023年度は回復し、2021年度の水準を上回りました。
8. 大阪ガス(9532)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
2019年度までは横ばいでしたが、その後は右肩上がりで増えています。
いいですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、7.58%です。
つまり、年間7.58%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 大阪ガス(9532)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは大阪ガス(9532)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、8.41%です。
合格ラインの10%は超えられていません。
低ROEです。
ただ、過去を見ると10%を超えている年もあるので今後に期待ですね。
ちなみに売上高は日本100%です。
10. 大阪ガス(9532)の今後をまとめると
悪くないと思います。
低PERですし、配当もそこそこあります。
各数字の伸びも悪くありません。
ただ、逆に言うと、これといった惹かれる点もありませんでした。
「無難な銘柄」です。
個人的に今すぐ投資をしたいとも思えませんでした。
気になる方はIRなどをチェックしてみて下さい。