日本株分析

第一三共(4568)の株価を分析した

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、第一三共(4568)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 第一三共(4568)とは?

第一三共株式会社は、東京都中央区日本橋本町に本社を置く、日本の大手製薬会社です。
日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つとなっています。

2005年に三共と第一製薬とが経営統合して発足しました。

日本国内の製薬会社における売上高ランキング4位です。
武田薬品工業アステラス製薬大塚ホールディングスエーザイと共に国内製薬メーカー大手5社の1つとなっています。

2. 第一三共(4568)の時価総額は?

第一三共(4568)の時価総額は 7.73兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、Sランクです。

時価総額は、医薬品セクターで1位。
全業種内では9位。

3. 第一三共(4568)の株価とPERと配当利回りは?

次に第一三共(4568)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:4,031円(2023年10月時点)

第一三共(4568)の株価は、4,031円です。
100株単位で売買できるので、約40万円から投資をすることができます。

高いですね。
日本株の中では普通の価格かもしれませんが、これだと気軽に投資はできません。

PER:67.2倍(2023年10月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

第一三共(4568)の場合、PERは67.2倍です。

高PERですね。
かなり割高です。
これだと、長期投資として見た時に、少し躊躇しますね。

配当利回り:0.84%(2023年10月時点)

続いて、配当利回りです。
第一三共(4568)の場合、100株の投資でもらえる配当は毎年3,400円です。
配当利回りを計算すると、0.84%。

少ないですね。

なお、第一三共(4568)の場合、株主優待はありません。

4. 第一三共(4568)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

第一三共(4568) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

長期で見るとかなり勢いよく上昇しています。
上場来高値を更新し続けています。
イケイケな感じがチャートからも伝わりますね。

長期投資が報われているチャートです。

次に短期のチャートです。

第一三共(4568) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

うーん、方向感を掴みにくいチャートですね。
7月には、英アストラゼネカと開発中の抗がん剤の臨床試験(治験)の結果について、一部の主要評価項目が「統計学的に有意な改善を示さなかった」と3日に発表したことが原因で、ストップ安となる下げとなりました。
その後は少し回復したものの、まだ完全に株価を戻しきれていません。

5. 第一三共(4568)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

しばらく横ばいが続いていたのですが、直近2年間はしっかりと伸ばしています。
2022年度は売上高1.2兆円を超えてきました。

6. 第一三共(4568)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当もしばらく横ばいでしたが、近年は増配を続けています。

7. 第一三共(4568)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。

うーん、なんとも言えませんね。
少なくてもキレイな右肩上がりのチャートにはなっていません。

8. 第一三共(4568)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

こちらには、直近のBPSを棒グラフで示してみました。

良いですね。
すごい勢いで伸びているわけではありませんが、右肩上がりで伸びています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、4.17%です。
つまり、年間4.17%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 第一三共(4568)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは第一三共(4568)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは7.55%です。
合格ラインには届いていません。

ただ、一般的な日本株と同じレベルだと言えると思います。

10. 第一三共(4568)の今後をまとめると

株価はイケイケで絶好調でしたが、微妙です。

各数字の伸びもよくはないですし。
なによりPERが高すぎて手が出せません。
ここまで上昇が大きいと反落がきたときに怖いです。
実際に、上でご紹介したように、ネガティブなニュースが出た途端にストップ安となっています。

個人的には投資をしたいと思えるポイントはありませんでした。
次に行きましょう。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。