日本株分析

ファーストリテイリング[ユニクロ、GU](9983)の株価を分析した

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、ファーストリテイリング(9983)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. ファーストリテイリング(9983)とは?

株式会社ファーストリテイリングは、株式会社ユニクロや株式会社ジーユーなどの衣料品会社を傘下にもつ持株会社です。

山口県山口市に本社を、東京都港区のミッドタウン・タワーに六本木本部を、江東区に有明本部を置いています。
東京証券取引所プライム上場。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つとなっています。

世界のカジュアル衣料品の企業の中での売り上げはZARAを擁するインディテックス(スペイン)、H&M(スウェーデン)に次ぐ第3位。
時価総額は、世界1位。

もう知らない人はいないくらいの会社に成長しましたね。

2. ファーストリテイリング(9983)の時価総額は?

ファーストリテイリング(9983)の時価総額は 10.02兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、SSランクです。

時価総額は、日本企業の中で第6位となっています。
(1位はトヨタで、2位はキーエンス、3位はソニー、4位はNTT、5位は三菱UFJです。)

3. ファーストリテイリング(9983)の株価とPERと配当利回りは?

次にファーストリテイリング(9983)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:32,680円(2023年10月時点)

ファーストリテイリング(9983)の株価は、32,680円です。
100株単位で売買できるので、約327万円から投資をすることができます。

めちゃめちゃ高いですね!
こういう株を「値がさ株」と言います。

さすがに普通のサラリーマンが一つの銘柄に300万円以上はなかなか出せません。

ただ、これでも2023年3月に1株を3株に株式分割しています。
分割前はもっと手が出せない価格でした。

PER:38.5倍(2023年10月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

ファーストリテイリング(9983)の場合、PERは38.5倍です。

うーん、けっこう高PERですね。
割高です。
長期投資としてみた時に、手を出すのは少し勇気が要ります。

配当利回り:0.86%(2023年10月時点)

続いて、配当利回りです。
ファーストリテイリング(9983)の場合、100株の投資でもらえる配当は毎年28,000円です。
配当利回りを計算すると、0.86%。

少ないですね。
ただ、日本株の中ではこれが普通です。

なお、ファーストリテイリング(9983)の場合、株主優待はありません。
ユニクロの割引券とか、配っているイメージですがそうでもないんですね。

4. ファーストリテイリング(9983)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

ファーストリテイリング(9983) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

長期で見るとしっかりと上昇トレンドを描いています。
良いですね。

長期投資が報われているチャートです。
これなら、PERが高いのもうなずけます。

2000年あたりには700円前後だった株価が、直近の高値では35,000円を超えています。
なんと50倍です。
約20年前に100万円で買っていれば5千万円を超えています。

すごいですね。

次に短期のチャートです。

ファーストリテイリング(9983) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期で見ると、2023年6月にピークを迎え、その後は下降トレンドとなってしまっていますね。

5. ファーストリテイリング(9983)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

キレイな右肩上がりというわけではありませんが、安定して売上高2兆円を超えているところはさすがです。

ちなみに、ファーストリテイリング(9983)の決算月は8月です。

6. ファーストリテイリング(9983)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当も増えていますね。
毎年のように増配している企業ではありませんが、しっかりと株主への還元は考えている企業だと言えそうです。

7. ファーストリテイリング(9983)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。

2020年度には落ち込んでいますが、それを除けば比較的堅調な伸びです。
悪くありません。
特に直近の伸びはすごいですね。

2023年度も更なる伸びが予想されています。

8. ファーストリテイリング(9983)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

こちらには、直近のBPSを棒グラフで示してみました。

良いですね。
しっかりと伸びています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、18.1%です。
つまり、年間18.1%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

素晴らしいですね。
この5年間で倍になっています。

9. ファーストリテイリング(9983)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではファーストリテイリング(9983)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは17.5%です。
良いですね。
合格ラインの10%を超えています。

日本株の中でも高ROEで優秀です。
素晴らしいです。

10. ファーストリテイリング(9983)の今後をまとめると

優良銘柄です。

日本を代表する会社ですし、数字の伸びも悪くはありませんでした。
ただ、株価が高いですし、PERもここまで高いと個人的には手を出したくはありません。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。