日本株分析

シスメックス[sysmex](6869)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、シスメックス(6869)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. シスメックス(6869)とは?

シスメックス株式会社(Sysmex Corporation)は、兵庫県神戸市に本社を置く医療機器メーカーです。

1968年に前身となる東亞医用電子株式会社が発足。
1978年にSysmexブランドが確立され、主に血液分析装置の開発を行っていました。
1998年にそれまでのブランド名を使用し、シスメックス株式会社と社名を変更。

現在は尿検査装置、免疫検査用試薬などを手がけ、特にヘマトロジー、血液凝固検査、尿沈渣検査では既にグローバルトップシェアを有しています。
遺伝子分野を次の成長源に据える。
神戸市西区の西神戸工業団地に研究所が、加古川市に工場があります。

世界190か国以上で事業を展開。
海外売上高比率80%以上。
ヘマトロジー(血球計数分野)、血液凝固分野、尿沈渣検査分野で世界首位。

TOPIX Large70構成銘柄。
2022年時点で兵庫県に本社を置く企業の中で時価総額トップ。

そんなシスメックス(6869)の現在の社員数は10,522人です。

2. シスメックス(6869)の時価総額は?

シスメックス(6869)の時価総額は 1.55兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. シスメックス(6869)の株価とPERと配当利回りは?

次にシスメックス(6869)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:2,479円(2024年4月時点)

シスメックス(6869)の株価は、2,479円です。
100株単位で売買できるので、約25万円から投資をすることができます。

日本株の中では一般的な価格帯ですね。
ちなみに、シスメックスは、2024年4月1日に1株あたり3株への株式分割を実施しています。
以前は、今よりも3倍の資金がないと投資ができなかったと考えるとずいぶんと投資がし易くなりましたよね。

PER:29.9倍(2024年4月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

シスメックス(6869)の場合、PERは29.9倍です。

20倍を超えているので、割高と言えます。

配当利回り:1.13%(2024年4月時点)

続いて、配当利回りです。
シスメックス(6869)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年2,800円です。
配当利回りを計算すると、1.13%。

配当はちょっと少ないですね。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日です。

なお、シスメックス(6869)の場合、株主優待はありません。

4. シスメックス(6869)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

シスメックス(6869) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

引いて見ると、右肩上がりで推移しています。
上場来高値は2021年12月につけた15,725円です。(株式分割後の割合で計算すると、5,241円)

ただ、その後は大きく下落してしまっていますね。
値動きがなかなか激しいです。

次に短期のチャートです。

シスメックス(6869) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年8月までは堅調に推移していたのですが、8月8日の決算発表で内容がコンセンサスに対して大きく下振れしたことを理由に大きく株価を下げました。
そこからはボックス圏相場となっています。
あまり方向感が見えませんね。

5. シスメックス(6869)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

良いですね。
右肩上がりで伸ばせています。

直近は売上高4,000億円を超えました。

ちなみに、シスメックス(6869)の決算月は3月です。

6. シスメックス(6869)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当も右肩上がりで増えていますね。
今後も増配が期待できそうです。

7. シスメックス(6869)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSはデコボコですね。
2019年度、2020年度に下げてしまっていますが、コロナの影響で各地域での販売・マーケティング活動が制限されたことが1つの理由のようです。

直近2年間は伸ばせているので、今後に期待したいですね。

8. シスメックス(6869)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSは良いですね。
キレイな右肩上がりです。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、10.7%です。
つまり、年間10.7%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

素晴らしいですね。

9. シスメックス(6869)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではシスメックス(6869)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは11.8%です。

良いですね。
合格ラインを超えています。

過去を見ても、かなり高い水準となっています。

10. シスメックス(6869)の今後をまとめると

良いですね。
優良銘柄です。

ただ、気になる点はPERの高さですね。
売上高に対する時価総額も少し高めなので、今後株価が下がって、PERが適正水準に入ってきた時が狙い目かもしれません。

個人的には気になる銘柄なので、今後もウォッチしていきたいと思います。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。