日本株分析

「隠れた優良銘柄」日本酸素ホールディングス(4091)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、日本酸素ホールディングス(4091)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 日本酸素ホールディングス(4091)とは?

日本酸素ホールディングス株式会社とは、大陽日酸や、ステンレス魔法瓶のサーモスをはじめとする日本酸素ホールディングスグループを統括する持株会社です。

傘下の大陽日酸は産業ガス事業、エレクトロニクス事業、プラント・エンジニアリング事業、メディカル事業、イノベーション事業などを扱っています。

産業ガス事業ではエア・ウォーター、日本エア・リキードを含む大手の一つで、国内シェア第1位、世界第4位。
また、日本国内最大の安定同位体メーカーでもあります。

2004年の合併以来、海外では北米、ヨーロッパ、アジア、オセアニア等において積極的に事業展開しています。

安定同位体とは?
安定同位体 は一定の比率で自然界に安定に存在しています。安定同位体には、炭素安定同位体(12Cと13C)のほか、水素安定同位体(1Hと2H(D))、窒素安定同位体(14Nと15N)、酸素安定同位体(16O、17O、18O)など周期律表に表される元素のほとんどに安定同位体があります。化学的性質がほぼ同じで、質量数や核スピン量子数等物理的性質が異なることを利用した安定同位体化学とそのアプリケーションは近年目覚しい発展を遂げ、様々な先端分野で広く利用されています。
(出処:太陽日酸ホームページ)

ちょっと難しいですが、安定同位体は、がん診断方法として世界的に普及が進むポジトロン断層撮影診断(PET)とか、アルツハイマー病や心臓疾患の新しい診断方法として期待されるPET診断などに利用されるもののようです。

まさに、陰で我々の生活を支えてくれている、そんな企業なんですね。

そんな日本酸素ホールディングス(4091)の現在の社員数は19,398人です。

2. 日本酸素ホールディングス(4091)の時価総額は?

日本酸素ホールディングス(4091)の時価総額は 1.96兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 日本酸素ホールディングス(4091)の株価とPERと配当利回りは?

次に日本酸素ホールディングス(4091)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:4,530円(2024年4月時点)

日本酸素ホールディングス(4091)の株価は、4,530円です。
100株単位で売買できるので、約45万円から投資をすることができます。

少し高いですね。
これだとなかなか気軽に投資をすることができません。

PER:20.2倍(2024年4月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

日本酸素ホールディングス(4091)の場合、PERは20.2倍です。

20倍を超えているので、どちらかといえば割高です。

配当利回り:0.88%(2024年4月時点)

続いて、配当利回りです。
日本酸素ホールディングス(4091)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年4,000円です。
配当利回りを計算すると、0.88%。

配当はちょっと少ないですね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、日本酸素ホールディングス(4091)の場合、株主優待はありません。

4. 日本酸素ホールディングス(4091)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

日本酸素ホールディングス(4091) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

良いですね。
右肩上がりで伸びています。

しっかりと長期投資が報われているチャートです。

ちなみに、2013年9月の安値が613円だったので、この10年間で株価は7倍以上になったということになります。

次に短期のチャートです。

日本酸素ホールディングス(4091) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期で見てもキレイな右肩上がりのチャートとなっています。
良いですね。

5. 日本酸素ホールディングス(4091)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

良いですね。
売上高は右肩上がりで伸ばせています。

この7年間でほぼ2倍に増やせているので、勢いを感じますね。

ちなみに、日本酸素ホールディングス(4091)の決算月は3月です。

6. 日本酸素ホールディングス(4091)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当も右肩上がりで増えています。
現在9年連続で増配中。
良いですね。

7. 日本酸素ホールディングス(4091)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSも堅調です。

8. 日本酸素ホールディングス(4091)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSもしっかりと伸ばせています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、12.8%です。
つまり、年間12.8%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

素晴らしいですね。

9. 日本酸素ホールディングス(4091)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは日本酸素ホールディングス(4091)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは10.1%です。

良いですね。
しっかりと合格ラインを超えています。

過去を見ても、安定して合格ラインを超えているので、優秀な経営ができていることがわかります。

10. 日本酸素ホールディングス(4091)の今後をまとめると

かなり良いですね。
超優良企業でした。

PERが高いのも頷けます。

正直、この分析をするまでは日本酸素ホールディングスという会社のことを知らなかったのですが、隠れた優良銘柄でした。

すでに時価総額がかなり高いので、今後大きく株価が上昇することは期待できないかもしれませんが、安定して底堅い銘柄に投資をしたいと思っている人にとっては良いかもしれません。

個人的にもかなり気になっています。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。