日本株分析

清水建設(1803)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、清水建設(1803)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 清水建設(1803)とは?

清水建設株式会社は、日本の大手総合建設会社(ゼネコン)です。

スーパーゼネコン5社(清水建設、大林組鹿島建設大成建設、竹中工務店)の一角。
民間の建築工事に強みがあります。
受注活動では、大手他社と異なり採算度外視の大型工事をさけ、中小の物件の受注にも積極的。

得意分野は、建築では医療機関、土木ではLNGタンクの施工であるといわれています。
さらに、歴史的な経緯から、伝統的な神社建築、寺院建築にも豊富な実績を有しています。

2019年5月10日には、宮内庁で行われた大嘗祭のための大嘗宮の建設の一般競争入札で、予定価格の6割の価格で落札し受注に至ります。
宮大工の安全を願う神事に由来する、伝統的な建築儀式である手斧始め(ちょうなはじめ)を仕事はじめの1月4日に本社で執り行っており、建設業で手斧始めを受け継いでいるのは、清水建設と金剛組(大阪)だけとのこと。

創業家である清水家の現在の当主は、七代目清水基昭で、清水地所社長、清水建設取締役を務めています。
六代目当主の清水満昭は2020年現在は清水地所会長。

コーポレートメッセージは「子どもたちに誇れるしごとを。」(日本語)「Today’s Work, Tomorrow’s Heritage」(英語)。

「子どもたちに誇れるしごとを。」ってかっこいいですね。

そんな清水建設(1803)の現在の社員数は19,661人です。

2. 清水建設(1803)の時価総額は?

清水建設(1803)の時価総額は 7,283億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. 清水建設(1803)の株価とPERと配当利回りは?

次に清水建設(1803)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,011円(2024年3月時点)

清水建設(1803)の株価は、1,011円です。
100株単位で売買できるので、約10万円から投資をすることができます。

いいですね。
日本株の中では安い方です。

これなら株式投資初心者の方にもリスクをとりすぎずに投資ができますね。

PER:74.0倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

清水建設(1803)の場合、PERは74.0倍です。

70倍を超えています!
かなりの割高状態ですね。

配当利回り:1.98%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
清水建設(1803)の場合、100株投資をしてもらえる配当は2,000円です。
配当利回りを計算すると、1.98%。

配当はそこそこあるという感じです。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日です。

なお、清水建設(1803)の場合、株主優待として木製グッズがもらえます。

清水建設(1803)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてご確認下さい。

4. 清水建設(1803)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

清水建設(1803) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

あまり方向感が見えませんね。
2012年に底を打って、その後は大きく上昇しています。
ただ、その勢いも続かず、2023年まではジリジリと下げてしまいました。

直近は反発して、やや株価を回復させてきています。

次に短期のチャートです。

清水建設(1803) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年11月まではキレイな右肩上がりのチャートとなっていたのですが、二度に渡って大きく下げています。
少し先が見えづらいですね。

5. 清水建設(1803)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

デコボコですね。
ただ、直近は大きく売上高を伸ばし、売上高2兆円に届くかという状況です。

ちなみに、清水建設(1803)の決算月は3月です。

6. 清水建設(1803)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

うーん、よくないですね。
ここ最近は減配続きです。

7. 清水建設(1803)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSも良くないですね。
最近は右肩下がりとなってしまっています。

理想とするのは右肩上がりで毎年しっかりと伸ばせているグラフです。
これでは投資をしたいとは思えません。

8. 清水建設(1803)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSは良いですね。
しっかりと右肩上がりで伸ばせています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、7.91%です。
つまり、年間7.91%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 清水建設(1803)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは清水建設(1803)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、5.75%です。

うーん、合格ラインを超えられていませんね。
ただ、過去を見ると、高い数字が並んでいます。

今後に期待したいところです。

ちなみに、流動比率は1.34倍です。
こちらは1倍を上回っているので問題ありません。

10. 清水建設(1803)の今後をまとめると

正直言って、あまり良くなかったです。
PERも高いですし、直近のPERやROEも低く、配当も減配続きでした。

これだと、逆に投資をしたいと思える要素を見つける方が難しい状態でした。

スーパーゼネコンであれば、圧倒的に鹿島(1812)が良いです。
是非、比較して見てみて下さい。