気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、第一生命ホールディングス(8750)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 第一生命ホールディングス(8750)とは?
第一生命ホールディングス株式会社は、日本の金融持株会社です。
2010年(平成22年)4月1日、株式会社に組織変更したうえ、東証1部に上場しました。
なお、1902年(明治35年)、日本初の生命保険会社として設立されました。
総資産で、株式会社かんぽ生命保険(日本郵政グループ)、日本生命保険相互会社に次ぐ業界3位です。
一方、保険料収入では、7年ぶりに日本生命保険を抜いて首位となりました。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つとなっています。
2. 第一生命ホールディングス(8750)の時価総額は?
第一生命ホールディングス(8750)の時価総額は 3.21兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 第一生命ホールディングス(8750)の株価とPERと配当利回りは?
次に第一生命ホールディングス(8750)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:3,261円(2024年2月時点)
第一生命ホールディングス(8750)の株価は、3,261円です。
100株単位で売買できるので、約33万円から投資をすることができます。
少し高いですが、日本株の中では一般的な価格だと思います。
PER:11.8倍(2024年2月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
第一生命ホールディングス(8750)の場合、PERは11.8倍です。
10倍ちょっとなので、どちらかというと割安ですね。
配当利回り:2.64%(2024年2月時点)
続いて、配当利回りです。
第一生命ホールディングス(8750)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年8,600円です。
配当利回りを計算すると、2.64%。
いいですね。
高配当銘柄です。
なお、第一生命ホールディングス(8750)の場合、株主優待はありません。
4. 第一生命ホールディングス(8750)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
2010年に東証1部に上場。
その後、比較的堅調でしたが、2016年に入って大きく落ち込みました。
マイナス金利導入による収益悪化が懸念されたことによる下落です。
その後は再び上昇し2,000円台をキープしていましたが、2019年に再び大きく下落し、再び反発しました。
直近は上場来高値となっています。
株価の変動は大きいものの、比較的長期投資が報われているチャートですね。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年3月に、米国で銀行の経営破綻が相次ぎ、世界の金融システムに混乱が波及するとの懸念から大きく売られましたが、その後はじわじわと上昇してきています。
5. 第一生命ホールディングス(8750)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
良いですね。
右肩上がりです。
売上高9兆円超えはすごいですね。
6. 第一生命ホールディングス(8750)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当も良いですね。
右肩上がりです。
今後も増配が期待できると思います。
7. 第一生命ホールディングス(8750)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
凸凹していますね。
理想とする右肩上がりではありません。
8. 第一生命ホールディングス(8750)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
うーん、良くないですね。
山のような形をしてしまっています。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、1.52%です。
つまり、年間1.52%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 第一生命ホールディングス(8750)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは第一生命ホールディングス(8750)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは6.69%です。
合格ラインの10%には達していません
微妙ですね。
ちなみに、自己資本比率は、4.66%です。
かなり低いですね。
10. 第一生命ホールディングス(8750)の今後をまとめると
以前まではPERが低く、高配当な点が魅力でした。
ただ、最近は株価が上がり過ぎてしまって、その魅力も低減してしまいました。
また、その他の数字の伸びは良くなかったです。
ビジネスモデル的にもこういった保険の将来性は少し憂慮しています。
もっと手数料安い保険会社が台頭してくる可能性も十分ありますし、現在の営業スタイルも時代に合っていないというか、昔からずっと変わっていないですからね。
長期投資をするときはその辺も考える必要があります。
とにかく、個人的には買いたいと思えるような銘柄ではありませんでした。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。