気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、ENEOSホールディングス[エネオス](5020)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)とは?
ENEOSホールディングス株式会社は、2010年4月1日に設立されたENEOSグループ(当時はJXグループ)の持株会社です。
石油精製・販売大手の新日本石油株式会社と新日鉱ホールディングス株式会社が、経営統合し設立されました。
経営統合の背景には、金融危機による景気後退や環境問題に端を発する石油製品の需要減といった当時の状況があり、規模拡大による生産力・販売力の強化が不可欠と判断されたためだとか。
当時、国内石油卸1位の新日本石油と同6位の新日鉱ホールディングスとの経営統合は、業界内では1999年に日本石油と三菱石油の合併以来約10年ぶりの大型再編でした。
両社合わせたガソリンスタンド数は1万3千で2位のエクソンモービル(当時)の2倍以上、燃料油販売量の国内占有率も約34%という圧倒的シェアとなりました。
また統合後の売上高約12兆円は、国内産業界では日立製作所と肩を並べ、トヨタ自動車や三菱商事などに次ぐ日本有数の大企業誕生となり、石油会社としても世界で売上高第8位を確保しました。
なお、日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つです。
2. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の時価総額は?
ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の時価総額は 2.16兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の株価とPERと配当利回りは?
次にENEOSホールディングス[エネオス](5020)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:715円(2024年4月時点)
ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の株価は、715円です。
100株単位で売買できるので、約7万円から投資をすることができます。
10万円以下から投資ができる銘柄です。 良いですね。 日本株の中では比較的投資がし易い価格です。
PER:8.98倍(2024年4月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の場合、PERは8.98倍です。
10倍以下なので、割安です。
配当利回り:3.08%(2024年4月時点)
続いて、配当利回りです。
ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年2,200円です。
配当利回りを計算すると、3.08%。
3%を超えているので、配当はなかなか良いですね。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の場合、株主優待はありません。
4. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
2018年9月に上場来高値をつけ、その後、大きく株価を下げました。
ただ、2020年に底をつけ、その後は下値を切り上げながら推移しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
キレイな右肩上がりのチャートですね。
良い感じです。
5. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
売上高は2020年度にコロナの影響もあり、大きく落ち込みましたが、直近はコロナ前以上の水準となっています。
ちなみに、ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の決算月は3月です。
6. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
2019年度までは毎年のように増配されていたのですが、2020年度以降は毎年22円で安定しています。
7. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
EPSはかなり凸凹ですね。
まあ、景気にかなり影響を受ける事業内容であるため、しょうがないとは思いますが、これだけ年によってばらつきがあると、長期投資をしたいとは思えませんね。
8. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
2019年度、2020年度は少し停滞したものの、引いて見ると右肩上がりで伸ばせていますね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、5.53%です。
つまり、年間5.53%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではENEOSホールディングス[エネオス](5020)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは5.03%です。
合格ラインを超えられていません。
ただ、過去を見ると合格ラインを超えている年もありました。
今後に期待したいところです。
10. ENEOSホールディングス[エネオス](5020)の今後をまとめると
高配当で低PERという点は良かったです。
ただ、その他の数字は年によってばらつきが大きく、あまり長期投資に向いているとは思えませんでした。
国内では圧倒的な売上高、圧倒的なシェアを誇る石油会社であり、日本を代表する大企業であることには間違いありません。
それに、現在株価は右肩上がりとなっています。
ただ、こういった銘柄に手を出すと、やけどをする恐れがあります。
実際に、投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏も過去に石油株で大やけどしたことで知られています。
とはいえ、原油高となっている昨今、短期で見ると、利益を得られる可能性もあります。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。