気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、野村総合研究所(4307)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 野村総合研究所(4307)とは?
株式会社野村総合研究所は、東京都千代田区大手町に本社を置く、日本の情報サービス企業(シンクタンク、コンサルティングファーム、システムインテグレーター)です。
野村證券から分離独立し分社化した2つの会社が源流となっています。
日本初の本格的な民間総合シンクタンクである株式会社野村総合研究所(NRI)と、日本で初めて商用コンピュータのビジネス利用を実現したシステム開発会社である野村コンピュータシステム株式会社(NCC)が合併し、現在の野村総合研究所が誕生しました。
民間企業・官公庁への戦略コンサルティング・ITコンサルティング並びに金融業・流通業を顧客とするシステム構築・運用に強みがあるのが特徴です。
米国ペンシルバニア大学による2019年グローバル・シンクタンク・ランキング(営利企業部門)では、1位に位置づけられています。
また、就職活動中の東京大学生が選ぶ、注目企業ランキングでは、2018年と2020年に1位に位置づけられています。
平均年収が高いことでも有名です。
平均年収は1235.2万円です。
羨ましいですね。
ただ、そんな野村総研でも、株主になることで、優秀な社員が一生懸命働いて得た成果を自分のものにすることができます。
そう考えると、株を買うってすごいことですよね。
2. 野村総合研究所(4307)の時価総額は?
野村総合研究所(4307)の時価総額は 2.49兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 野村総合研究所(4307)の株価とPERと配当利回りは?
次に野村総合研究所(4307)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:4,334円(2024年3月時点)
野村総合研究所(4307)の株価は、4,334円です。
100株単位で売買できるので、約43万円から投資をすることができます。
ちょっと1つの銘柄に40万円以上というのは高いですね。
これだとなかなか気軽に投資ができません。
PER:30.9倍(2024年3月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
野村総合研究所(4307)の場合、PERは30.9倍です。
30倍を超えているので、割高です。
配当利回り:1.22%(2024年3月時点)
続いて、配当利回りです。
野村総合研究所(4307)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年5,300円です。
配当利回りを計算すると、1.22%。
配当は少ないですね。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、野村総合研究所(4307)の場合、株主優待はありません。
4. 野村総合研究所(4307)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
いいですね!
キレイな上昇トレンドを長期で描けています。
特に、中期線と長期戦がゴールデンクロスした2013年5月から本格的な上昇がスタートしています。
2021年末にピークを迎え、一度2022年に落ち込みましたが、直近は再び上昇してきています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年9月からはやや伸びが鈍化しつつも、引いて見ると、右肩上がりで推移しています。
いいですね。
5. 野村総合研究所(4307)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
良いですね。
右肩上がりで伸ばせています。
もう少しで売上高7,000億円に到達しそうです。
ちなみに、野村総合研究所の決算月は3月となっています。
6. 野村総合研究所(4307)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
良いですね。
配当も右肩上がりです。
7. 野村総合研究所(4307)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
やや凸凹しながらも上昇しています。
この7年間でEPSを2倍にしているわけですから、かなりすごいですよね。
8. 野村総合研究所(4307)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
2018年度までは横ばいで2019年度に一度大きく落ち込んでいます。
この2019年度の落ち込みは、当時、野村総合研究所が保有していた、株式会社リクルートホールディングスの株を5,000,000株売却したことが主な要因のようです。
その後は右肩上がりで伸ばせています。
良いですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、2.42%です。
つまり、年間2.42%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 野村総合研究所(4307)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは野村総合研究所(4307)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは19.1%です。
いいですね!
合格ラインをしっかり超えています。
ROEは一貫してかなり高いラインです。
良い経営を行っているということがひと目でわかります。
10. 野村総合研究所(4307)の今後をまとめると
良いですね。
優良銘柄だと思います。
各数字の伸びは申し分ないです。
それに高ROEだった点も評価できます。
ただ、唯一のネックはPERです。
PERが高いということは、それだけ人気が集中しているということではありますが、逆に言うと本来の価値よりも高く評価されてしまっているということも意味しています。
短期で利益を得るためには今の株価上昇の勢いに乗るのも良いかもしれませんが、こういった高PERの銘柄は長期投資をするのには向きません。
個人的には、買いたいと思える銘柄ではありませんでした。
ただ、野村総合研究所という会社自体はかなりの優良企業だと思います。
これからも応援したいですね。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。