日本株分析

SCSK(9719)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、SCSK(9719)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. SCSK(9719)とは?

SCSK株式会社は、住友商事グループのシステムインテグレーター(ユーザー系)

住友商事の情報システム部門が独立して発足して以来、特定のハードウェアやプログラミング言語に縛られない中立的なソフトウェア開発に実績があり、安定した収益力と成長性を保っています。
最近では独立系SI企業の躍進により、ソフトウェア開発における中立性という商品的価値が落ちたことから、Curlという独自言語を保有するなど、中立性も保ちつつ独自性を出す方針に転換する動きもありますが、Curlを前面に押し出した営業は行っていなません。

2011年10月1日にCSKを吸収合併し、住商情報システム株式会社(SCS)からSCSK株式会社に商号を変更しました。

最近では、女優の今田美桜さんをCMキャラクターに起用し、「無いぞ、知名度。SCSK」「あるぞ、ITの可能性」というキャッチコピーを打ち出しています。

確かに、知名度は今ひとつかもしれませんね(笑)
僕自身、この分析をするまで恥ずかしながらSCSKのことを知りませんでした。

そんなSCSK(9719)の現在の社員数は14,398人です。

2. SCSK(9719)の時価総額は?

SCSK(9719)の時価総額は 8,659億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. SCSK(9719)の株価とPERと配当利回りは?

次にSCSK(9719)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:2,772(2024年8月時点)

SCSK(9719)の株価は、2,772円です。
100株単位で売買できるので、約28万円から投資をすることができます。

日本株の中では一般的な価格帯ですね。

PER:19.5倍(2024年8月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

SCSK(9719)の場合、PERは19.5倍です。

PERは20倍以下なので、適正水準です。

配当利回り:2.45%(2024年8月時点)

続いて、配当利回りです。
SCSK(9719)の場合、100株投資をしてもらえる配当は6,800円です。
配当利回りを計算すると、2.45%。

配当は悪くはないです。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、SCSK(9719)の場合、株主優待はありません。

4. SCSK(9719)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

SCSK(9719) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

2000年のITバブル崩壊とともに株価は大暴落し、一時期はピークに比べて5分の1ほどまで落ち込みました。
ただ、その後2014年以降はきれいな右肩上がりとなり、直近はITバブルの頃の株価を上回って推移しています。

次に短期のチャートです。

SCSK(9719) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

7月までは完全な右肩上がりの上昇トレンドを描いていました。
ただ他の銘柄と同様に直近大きく下落しています。
すぐに半値近く戻しましたが、今後の動きは読みづらいですね。

5. SCSK(9719)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

しっかりと売上高を伸ばせています。
良いですね。

ちなみに、SCSK(9719)の決算月は3月です。

6. SCSK(9719)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当も良いですね。
毎年増配しています。

7. SCSK(9719)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

理想的な右肩上がりではないですが、2018年度からはしっかりと伸ばせています。
悪くないです。

8. SCSK(9719)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSはキレイな右肩上がりとなっています。
良いですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、8.80%です。
つまり、年間8.80%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. SCSK(9719)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではSCSK(9719)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、13.4%です。

いいですね。
しっかりと合格ラインの10%を超えてきています。

過去を見ても安定して合格ラインを超えていますね。
良い経営ができている証拠です。

ちなみに、直近の流動比率は2.59倍です。
こちらは1倍を大きく超えているので全く問題ありません。

10. SCSK(9719)の今後をまとめると

良いですね。
各数字の伸びも良く、優良銘柄です。
特にROEの高さが素晴らしいですね。

ただ、その分株価は右肩上がりとなっており、PERも20倍近くになっています。
できればもう少し早く見つけたかったというのが正直なところです。

ただ、直近株価が大きく下落しました。
これを好機と見るか、悩ましいところですね。

気になる方はぜひIRなどチェックしてみて下さい。