日本株分析

大塚商会(4768)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、大塚商会(4768)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 大塚商会(4768)とは?

株式会社大塚商会は、システムインテグレーション(SI)事業を展開するIT企業です。

大塚実により、1961年7月17日創業(会社設立は同年12月13日)。
創業当初はジアゾ式複写機と感光紙の販売を行っていましたが、後にオフィスコンピュータやFAXなどのOA機器商社として急成長を遂げ、パーソナルコンピュータや企業ネットワークの普及に伴ってソリューションプロバイダへ事業領域の拡大を果たしました。

現在は、コンピュータ・ネットワーク関連のシステムインテグレーション事業と、コンピュータ機器の保守、アウトソーシングを中核とするサービス&サポート事業「たよれーる」、事務機器用品・LED照明・オフィス雑貨を中心とするカタログ通販サービス&サポート事業「たのめーる」の3事業を中核としています。
同社は2000年から障害者が働きやすい職場を目指しておりダイレクトメール発送等の業務を行うなど障害者雇用に積極的な企業として知られています。

JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つです。

そんな大塚商会(4768)の現在の社員数は9,171人です。

2. 大塚商会(4768)の時価総額は?

大塚商会(4768)の時価総額は 1.15兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 大塚商会(4768)の株価とPERと配当利回りは?

次に大塚商会(4768)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:6,041円(2023年12月時点)

大塚商会(4768)の株価は、6,041円です。
100株単位で売買できるので、約60万円から投資をすることができます。

うーん、1つの銘柄に60万円は高いですね。
これだと、まだ資産の少ない株式投資初心者の方だとポートフォリオで大塚商会が占める割合が高くなり過ぎてしまいます。

PER:26.8倍(2023年12月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

大塚商会(4768)の場合、PERは26.8倍です。

20倍以上なので、やや割高です。

配当利回り:2.15%(2023年12月時点)

続いて、配当利回りです。
大塚商会(4768)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年13,000円です。
配当利回りを計算すると、2.15%。

高配当とまでは言えませんが、日本株の中ではそれなりにある方だと思います。

配当金の権利確定日は、毎年12月末日です。

なお、大塚商会(4768)の場合、株主優待はありません。

4. 大塚商会(4768)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

大塚商会(4768) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

良いですね。
右肩上がりで推移しています。

しっかりと長期投資が報われていますね。

次に短期のチャートです。

大塚商会(4768) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年9月まではキレイな右肩上がりだったのですが、その後はやや調整局面を迎えているように見えます。
直近はあまり方向性が見えない動きです。

5. 大塚商会(4768)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

2019年度までは右肩上がりで伸びていたのですが、それ以降は横ばいですね。

ちなみに、大塚商会(4768)の決算月は12月です。

6. 大塚商会(4768)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当は右肩上がりで増えています。
良いですね。
ただ、配当の伸びも直近はやや鈍化してきてしまっている気がするのが気になります。

7. 大塚商会(4768)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSも売上高と同じ傾向ですね。
2019年度までは毎年のように増加していたのですが、それ以降は横ばいとなってしまっています。

8. 大塚商会(4768)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSはキレイな右肩上がりです。
まさに長期投資の理想とするような形ですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、9.06%です。
つまり、年間9.06%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 大塚商会(4768)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは大塚商会(4768)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、12.5%です。
良いですね。
しっかりと合格ラインを超えてきています。

過去を見ても安定的に合格ラインを超えています。
優秀な経営ができている証拠です。

10. 大塚商会(4768)の今後をまとめると

BPSの伸びもよく、高ROEという点は良かったです。
ただ、売上やEPSの伸びは今ひとつで、時価総額もかなり高いですし、正直これから会社として大きく成長していけるか、それに伴って株価の上昇が期待できるかというと少しだけ疑問符がついてしまいます。

安定した資産運用の投資先としても、PERが高いことと、配当利回りがすごくいいというわけではないことを考慮すると、それも別の投資先がいいのかなと思ってしまいした。

日本株の中にはもっといい銘柄はたくさんあるはずです。
残念ですが、次を見て、探しに行きましょう。