気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、東海旅客鉄道[JR東海](9022)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)とは?
東海旅客鉄道株式会社は、東海地方を中心として旅客鉄道等を運営する日本の鉄道事業者です。
国鉄分割民営化に伴い1987年に日本国有鉄道(国鉄)から新幹線総局が管理していた東海道新幹線および静岡・名古屋の各鉄道管理局が管理していた在来線の鉄道事業を引き継いで発足したJRグループの旅客鉄道会社の一つです。
通称はJR東海(ジェイアールとうかい)、英語略称はJR Central。コーポレートカラーはオレンジ色。
本社は愛知県名古屋市(JRセントラルタワーズ)と東京都港区(JR東海品川ビル)。
東京証券取引所プライム市場・名古屋証券取引所プレミア市場上場企業。
日経平均株価およびTOPIX Large70、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。
中部地方の財界を支える有力企業の一つで、歴代社長らは中部経済連合会などの役員を度々務めています。
かつての「名古屋五摂家」に代わり、トヨタ自動車や中部電力と並んで中部財界の「新御三家」と呼ばれることもあるようです。
JR東海といえば、東海道新幹線ですね。
たまに京都行きたくなります。
2. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の時価総額は?
東海旅客鉄道[JR東海](9022)の時価総額は 3.52兆円です。(2023年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の株価とPERと配当利回りは?
次に東海旅客鉄道[JR東海](9022)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:3,577円(2023年12月時点)
東海旅客鉄道[JR東海](9022)の株価は、3,577円です。
100株単位で売買できるので、約36万円から投資をすることができます。
高いですね。
ただ、これでも2023年10月1日から1対5の株式分割を実施しました。
つまりは、以前は現在の5倍の価格でしか株を購入できなかったことになります。
それを考えると、随分と投資がし易くなりましたね。
PER:11.4倍(2023年12月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
東海旅客鉄道[JR東海](9022)の場合、PERは11.4倍です。
15倍以下なので、適正レベルと言えます。
どちらかというと割安ですね。
配当利回り:0.78%(2023年12月時点)
続いて、配当利回りです。
東海旅客鉄道[JR東海](9022)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年2,800円です。
配当利回りを計算すると、0.78%。
少ないですね。
なお、東海旅客鉄道[JR東海](9022)の場合、株主優待として、片道乗車券、特急券、急行券、グリーン券が1割引きとなる優待割引券がもらえます。
株主優待について詳しくは↓をご確認下さい。
4. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
比較的堅調です。
特に2012年から勢いをつけて上昇しています。
直近はコロナの影響で大きく下げましたが、少しずつ回復してきています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年2月に押し目をつけてから、上昇トレンドとなっています。
10月1日の株式分割実行のタイミングを挟んではやや下げましたが、その後は再び上昇していますね。
5. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2019年度までは緩やかに伸ばしていたのですが、コロナの影響もありそこからガクッと落ちています。
ただ、直近はだいぶ回復してきました。
6. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当も2021年度に減配となりました。
その後は増配しているものの、コロナ前の水準には戻しきれていません。
7. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
2020年度、2021年度はコロナの影響で赤字となりましたが、直近は回復しています。
おそらく、コロナ前の水準に戻すのも時間の問題だと思います。
8. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSも2021年からやや停滞しましたが、直近は伸ばせています。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、5.72%です。
つまり、年間5.72%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
コロナ禍を経ても成長できているのはすごいですね。
9. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは東海旅客鉄道[JR東海](9022)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは5.84%です。
ただ、過去を見ると、コロナ前は合格ラインを超えていました。
基本的に高ROE体質だということが分かります。
10. 東海旅客鉄道[JR東海](9022)の今後をまとめると
コロナを経ても成長できていること、また直近しっかりと回復できていることは評価できると思います。
ただ、それに伴って株価もすでに上昇してきているので、PERや配当利回りを見ると、決して魅力的な水準ではありませんでした。
何かのはずみで株価が下がるようなことがあれば検討してみても良いかもしれませんが、今の状況では買いたいとは思えません。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。