気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、丸紅(8002)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 丸紅(8002)とは?
丸紅株式会社は、東京都千代田区大手町に本社を置く芙蓉グループの大手総合商社です。
読み方は「まるべに」です。
紅しょうがを作ってそうな中小企業っぽい名前ですが、れっきとした日本を代表する総合商社です。
三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事と共に五大商社の一つ。
なお、五大商社と言えば、あのウォーレン・バフェット氏が投資をしていることで一躍注目を集めています。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ。
2. 丸紅(8002)の時価総額は?
丸紅(8002)の時価総額は 3.71兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 丸紅(8002)の株価とPERと配当利回りは?
次に丸紅(8002)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:2,236円(2024年12月時点)
丸紅(8002)の株価は、2,236円です。
100株単位で売買できるので、約22万円から投資をすることができます。
少し高いですが、日本株の中では普通の価格です。
PER:7.75倍(2024年12月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
丸紅(8002)の場合、PERは7.75倍です。
良いですね。
割安です。
配当利回り:4.03%(2024年12月時点)
続いて、配当利回りです。
丸紅(8002)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年9,000円です。
配当利回りを計算すると、4.03%。
なかなか良いですね。
なお、丸紅(8002)の場合、株主優待はありません。
4. 丸紅(8002)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
良いですね。
長期投資がしっかりと報われているパターンです。
特に、2020年からの上げは凄まじいですね。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2024年8月に大きな下落に見舞われ、その後は低迷しています。
5. 丸紅(8002)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2017年度以降やや落ち込みましたが、2021年度以降は持ち返しています。
ただ、それでも2016年度の水準にはまだ届いていませんね。
直近は、前年を割ってしまっています。
6. 丸紅(8002)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は直近大きく増えています。
ただ、過去には減配をしている年もあるので、業績によって変動すると思っておいた方がよさそうです。
7. 丸紅(8002)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
2019年度にはマイナスとなってしまっていますが、その後は立て直し、直近は大きく伸ばしています。
なお、2019年度は、原油安とコロナのダブルパンチで、メキシコ湾岸油田や北海油田で行ってきた石油・ガス開発事業やアメリカの穀物事業で大きな減損損失が発生したことがマイナスの要因のようです。
この年、過去最大となる1900億円の赤字を計上しています。
ただ、その後しっかりと回復してきているところは力強さを感じますね。
8. 丸紅(8002)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSは右肩上がりで伸ばせています。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、11.4%です。
つまり、年間11.4%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
素晴らしいですね。
9. 丸紅(8002)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは丸紅(8002)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは13.6%です。
合格ラインの10%を超えています。
いいですね。
優秀です。
10. 丸紅(8002)の今後をまとめると
商社に多いパターンなのですが、低PERで高配当です。
この点はものすごくいいです。
さらにROEが高いのも魅力です。
ただ、他の数字は正直、パッとしませんでした。
直近はかなりの勢いで株価が上昇し、その後ジリジリと株価を下げているので、今無理して投資するような銘柄ではないと思います。
個人的には、同じ商社なら個人的には伊藤忠商事(8001)の方が気になりました。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。