日本株分析

かんぽ生命保険(7181)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、かんぽ生命保険(7181)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. かんぽ生命保険(7181)とは?

株式会社かんぽ生命保険は、終身・学資・定期・養老保険などを提供する生命保険会社です。

2005年10月21日に公布された、いわゆる「郵政民営化」により誕生。
発足当初は日本郵政株式会社だけが株主でしたが、2015年に東京証券取引所第一部に上場し、発行済株式数の11%が市場に売却されました。
現在の大株主は上位から、日本郵政株式会社(49.05%を保有)、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)等となっています。

総資産額は、首位の日本生命保険に次ぐ規模。
元々首位でしたが、低金利下で貯蓄性商品の新規契約が伸び悩み、総資産の目減りの傾向が続いたことで、首位から2位へと後退しました。

そんなかんぽ生命保険(7181)の現在の社員数は8,144人です。

2. かんぽ生命保険(7181)の時価総額は?

かんぽ生命保険(7181)の時価総額は 9,449億円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. かんぽ生命保険(7181)の株価とPERと配当利回りは?

次にかんぽ生命保険(7181)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:2,652円(2023年12月時点)

かんぽ生命保険(7181)の株価は、2,468円です。
100株単位で売買できるので、約25万円から投資をすることができます。

うーん、ちょっと高いですが、日本株の中では一般的な価格です。

PER:13.1倍(2023年12月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

かんぽ生命保険(7181)の場合、PERは13.1倍です。

15倍以下なので、適正水準と言えます。

配当利回り:3.81%(2023年12月時点)

続いて、配当利回りです。
かんぽ生命保険(7181)の場合、100株投資をしてもらえる配当は9,400円です。
配当利回りを計算すると、3.81%。

日本株としては高配当の部類に入ります。
いいですね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、かんぽ生命保険(7181)の場合、株主優待はありません。

4. かんぽ生命保険(7181)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

かんぽ生命保険(7181) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

上場は2015年11月4日です。
上場後、大きく下げ、しばらくは3,000円を超えずに横ばいとなりました。
その後は2020年3月に上場来安値となる1,137円をつけています。

2020年に上場来安値をつけてからは、現在まで上昇トレンドとなっていますね。

次に短期のチャートです。

かんぽ生命保険(7181) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年11月までは上昇トレンドを描いていましたが、11月に頭打ちとなり、その後は下げてしまっています。

5. かんぽ生命保険(7181)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

キレイな右肩下がりです。。。
これだけ見ると、よくないですね。

ちなみに、かんぽ生命保険(7181)の決算月は3月です。

6. かんぽ生命保険(7181)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当は右肩上がりで増えています。
良いですね。

7. かんぽ生命保険(7181)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらは直近を除いて上昇しています。
悪くないです。
売上高が下がっても、EPSが年々増加していけば問題はありません。

8. かんぽ生命保険(7181)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSは右肩上がりで推移しています。
良いですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、12.33%です。
つまり、年間12.33%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

成長率は素晴らしいです。

9. かんぽ生命保険(7181)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではかんぽ生命保険(7181)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、4.11%です。

低いですね。
ROEが低いと揶揄されるような「ザ・日本株」です。
10%を継続的に割っているような銘柄に投資をしたいとは思えません。

10. かんぽ生命保険(7181)の今後をまとめると

わるくはありませんが、「これ!」といった魅力はありませんでした。

かなり注目を集めて上場したかんぽ生命保険ですが、個人的に投資をしたいとおもえるような銘柄ではありません。

他にも日本株には良い銘柄がたくさんあります。
次、行きましょう。