気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、日本航空[JAL](9201)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 日本航空[JAL](9201)とは?
日本航空株式会社は、東京都品川区に本社を置く日本の航空会社です。
2020年-2022年度で国内線、国際線ともに旅客数第1位なのに対し、2023年4月から6月までは旅客数第2位。
日本で最も長い航空会社としての歴史を持ちます。
イギリスのスカイトラックスによる航空会社の格付けで、実質最高評価の「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World’s 5-Star Airlines)」の認定を得ています。
そんな日本航空[JAL](9201)の現在の社員数は36,039人です。
2. 日本航空[JAL](9201)の時価総額は?
日本航空[JAL](9201)の時価総額は 1.17兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 日本航空[JAL](9201)の株価とPERと配当利回りは?
次に日本航空[JAL](9201)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:2,688円(2024年5月時点)
日本航空[JAL](9201)の株価は、2,688円です。
100株単位で売買できるので、約27万円から投資をすることができます。
高いですね。
ただ、日本株の中では、一般的な価格帯だと思います。
PER:11.8倍(2024年5月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
日本航空[JAL](9201)の場合、PERは11.8倍です。
15倍以下なので、適正水準です。
配当利回り:2.98%(2024年5月時点)
続いて、配当利回りです。
日本航空[JAL](9201)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年8,000円です。
配当利回りを計算すると、2.98%。
配当は少しはあるという感じです。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、日本航空[JAL](9201)の場合、株主優待として、株主割引券がもらえます。
日本航空[JAL](9201)の株主優待については、↓に詳しくまとめているので、ご確認下さい。
4. 日本航空[JAL](9201)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
再上場後の2012年からのチャートです。
一時は4,500円を超え、盛り上がっている時期もあったのですが、それ以降はパッとしません。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年6月末をピークに、その後は右肩下がりとなってしまっています。
5. 日本航空[JAL](9201)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2020年度と2021年度はコロナの影響でかなり落ち込みましたが、直近はコロナ前を上回る水準となっています。
ちなみに、日本航空[JAL](9201)の決算月は3月です。
6. 日本航空[JAL](9201)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
デコボコしていますね。
コロナ禍では無配となっていましたが、直近は復配しています。
ただ、まだコロナ前の水準には戻りきってはいませんね。
7. 日本航空[JAL](9201)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
EPSもデコボコですね。
コロナ禍の2020年度と2021年度はマイナスとなってしまっていました。
2022年度にようやくプラスとなったという状況ですね。
8. 日本航空[JAL](9201)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
うーん、右肩下がりで減ってしまっています。
良くないですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、-3.89%です。
つまり、年間3.89%ずつこの会社は衰退しているということを表しています。
9. 日本航空[JAL](9201)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは日本航空[JAL](9201)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、10.5%です。
ROEはしっかりと合格ラインまで戻してきていますね。
10. 日本航空[JAL](9201)の今後をまとめると
正直、あまり良くないです。
コロナが明けて、客足が回復してきているので、2023年度の業績は悪くなかったのですが、その期待もあったのかこれまで株価が上がり続けていたので、現在は反動で株価が右肩下がりとなってしまっています。
そもそも、航空業界ってウォーレン・バフェットが投資して(USエアウェイズ)大火傷したんですよね。
こんな名言もあります。
「ある団体のフリーダイヤルを番号を教えてもらいました。 もしどうしても航空会社の株を買いたくなったら、そこに電話して 『ウォーレンと申します。アルコホリック(アルコール依存症)ではないのですが、エアロホリック(航空株依存症)なんです』 と言うのです。 電話に出てくれた係の人が、きっとなだめてくれるでしょう」
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。