気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、阪急阪神ホールディングス(9042)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 阪急阪神ホールディングス(9042)とは?
阪急阪神ホールディングス株式会社は、阪急電鉄・阪神電気鉄道・阪急阪神不動産・阪急交通社・阪急阪神エクスプレス・阪急阪神ホテルズおよびこれら6社の子会社を統括する持株会社です。
H2Oリテイリング、東宝とともに阪急阪神東宝グループの中核企業となっています。
2006年の「阪急・阪神経営統合」により発足。
阪急電鉄(阪急電車)・阪神電気鉄道(阪神電車)といった2つの大手私鉄と、不動産や旅行事業などの多数の関連事業会社を傘下にすることとなりました。
そのため株主総会では、株主から中核となる鉄道事業のほかプロ野球球団の阪神タイガースの人事や宝塚歌劇団の運営などにも質問が及ぶこととなったといいます。
創業以来土地開発を積極的に進めてきた阪急電鉄と阪神電気鉄道が合併したことから土地保有額は鉄道会社の中ではJR東海、JR東日本に次ぐ3位で、JR西日本を上回り、大手私鉄グループの中では最も大きいことになります。
そんな阪急阪神ホールディングス(9042)の現在の社員数は22,869人です。
2. 阪急阪神ホールディングス(9042)の時価総額は?
阪急阪神ホールディングス(9042)の時価総額は 9,867億円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、Aランクです。
3. 阪急阪神ホールディングス(9042)の株価とPERと配当利回りは?
次に阪急阪神ホールディングス(9042)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:4,108円(2024年5月時点)
阪急阪神ホールディングス(9042)の株価は、4,108円です。
100株単位で売買できるので、約41万円から投資をすることができます。
高いですね。
1つの銘柄に対して40万円超えはちょっと高いです。
気軽に投資をしようと思えません。
PER:14.1倍(2024年5月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
阪急阪神ホールディングス(9042)の場合、PERは14.1倍です。
15倍以下なので適正水準ですね。
配当利回り:1.46%(2023年11月時点)
続いて、配当利回りです。
阪急阪神ホールディングス(9042)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年6,000円です。
配当利回りを計算すると、1.46%。
配当は少しはあるという感じです。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、阪急阪神ホールディングス(9042)の場合、株主優待として、①阪急電車・阪神電車の優待乗車証と②阪急阪神グループ各社で利用できる優待券セットがもらえます。
阪急阪神ホールディングス(9042)の株主優待については、↓に詳しくまとめているので、ご確認下さい。
4. 阪急阪神ホールディングス(9042)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
良いですね。
右肩上がりで推移しています。
上場来高値は2023年9月につけた5,690円です。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年9月をピークに、その後は右肩下がりとなってしまっています。
5. 阪急阪神ホールディングス(9042)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2020年度はコロナの影響で落ち込みましたが、直近は回復し、コロナ前の水準を上回る売上高となっています。
ちなみに、阪急阪神ホールディングス(9042)の決算月は3月です。
6. 阪急阪神ホールディングス(9042)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
数年に一度増配しています。
売上高が落ち込んだ2020年度もそれまでと変わらない配当を出していることには好感がもてますね。
7. 阪急阪神ホールディングス(9042)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
EPSは2020年度までは右肩下がりで、2020年度にはマイナスとなってしまいました。
ただ、その後は回復しています。
8. 阪急阪神ホールディングス(9042)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
わずかに伸びている気もしますが、ほぼ横ばいです。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、3.73%です。
つまり、年間3.73%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 阪急阪神ホールディングス(9042)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは阪急阪神ホールディングス(9042)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、6.93%です。
合格ラインの10%を割っています。
良くないですね。
過去を見ても、一度も合格ラインを超えられていません。
10. 阪急阪神ホールディングス(9042)の今後をまとめると
正直言って、あまり良くないです。
各数字の伸びもイマイチですし、かといってPERも割安でもないですし、配当利回りも良くないです。
全く投資をしたいと思える要素がありませんでした。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。
日本株の中にはもっと良い銘柄がたくさんあります。
他を探しにいきましょう。