日本株分析

東武鉄道(9001)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、東武鉄道(9001)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 東武鉄道(9001)とは?

東武鉄道株式会社は、大手私鉄の一つであり、関東地方1都4県で12の鉄道路線を運営しています。
鉄道の他にも、バスなどの交通・流通・物流業・住宅・レジャーなど約80社からなる東武グループの中核企業となっています。

「東武」の名称は武蔵国の東部に由来するそうです。
創立は1897年(明治30年)で、日本の大手私鉄の中では最も古い老舗企業です。
また明治期に発足した日本の私鉄のうち、創立以来社名を一度も変更せずに存続しているのは東武鉄道と近江鉄道・島原鉄道の3社のみとのこと。

東京都・埼玉県・千葉県・栃木県・群馬県の1都4県に、総営業キロ数463.3kmに及ぶ鉄道路線を有します。
2018年時点で、営業キロ数はJRを除く日本の鉄道では関東地方で最長、全国では近畿日本鉄道(近鉄)の501.1kmに次いで第2位です。

路線は、創業路線である伊勢崎線(東武スカイツリーライン)や日光線・野田線(東武アーバンパークライン)を主軸とした「本線」と、東上本線・越生線からなる「東上線」の2つの路線群に分けられます。

個人的にも東武鉄道、昔からよくお世話になっています。

そんな東武鉄道(9001)の現在の社員数は18,599人です。

2. 東武鉄道(9001)の時価総額は?

東武鉄道(9001)の時価総額は 8,029億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. 東武鉄道(9001)の株価とPERと配当利回りは?

次に東武鉄道(9001)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:3,935円(2024年1月時点)

東武鉄道(9001)の株価は、3,935円です。
100株単位で売買できるので、約39万円から投資をすることができます。

うーん、高いです。
一つの銘柄に30万円はやっぱり高いです。

PER:19.8倍(2024年1月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

東武鉄道(9001)の場合、PERは19.8倍です。

ほぼ20倍なので、やや割高といえます。
ただ、まだ許容範囲内ですね。

配当利回り:1.14%(2024年1月時点)

続いて、配当利回りです。
東武鉄道(9001)の場合、100株投資をしてもらえる配当は4,500円です。
配当利回りを計算すると、1.14%。

配当はほとんどありません。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、東武鉄道(9001)の場合、株主優待として優待乗車証などがもらえます。

東武鉄道(9001)の株主優待については、↓にまとめていますので、併せてご覧下さい。

4. 東武鉄道(9001)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

東武鉄道(9001) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

良いですね。
長期で見ると右肩上がりです。

直近上場来高値を更新しています。
長期投資が報われていますね。

次に短期のチャートです。

東武鉄道(9001) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年9月までは右肩上がりでした。
その後はやや調整局面を迎えており、伸び悩んでいます。

5. 東武鉄道(9001)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

売上高はコロナの影響で2020年度に下がってしまっていますね。
直近はまだコロナ前の水準に戻せていません。
回復に時間がかかっていますね。

ちなみに、東武鉄道(9001)の決算月は3月です。

6. 東武鉄道(9001)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

コロナの影響を受けた2020年度と2021年度は配当が減ってしまいましたが、その後は回復し、現在ではコロナ前の水準よりも多くなっています。
良いですね。

7. 東武鉄道(9001)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSはデコボコですね。
こちらもまだコロナから回復しきれていないといった印象です。

8. 東武鉄道(9001)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSは少しずつ伸びてはいます。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、2.58%です。
つまり、年間2.58%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 東武鉄道(9001)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは東武鉄道(9001)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、6.15%です。

合格ラインを超えられていません。
良くないですね。

ただ、過去を見ると、合格ラインまであと一歩というところにはいるので、今後に期待したいところです。

ちなみに、直近の流動比率は0.40倍です。
こちらは1倍を割っているので、少し心配ですね。

10. 東武鉄道(9001)の今後をまとめると

うーん、パッとしませんでした。

個人的に思い入れのある好きな会社ではありますが、これといって惹かれたポイントがありません。
そもそも「好きな会社」と「投資したい会社」は別です。
そこらへんは今後もシビアに見ていくつもりです。
サービスが好きだからと言って、数字がパッとしなければ長期投資はしないほうがいいです。
「好きな会社に投資をしよう」と言われますが、そこまで投資は単純ではないです。
やはりある程度財務内容をチェックすることは必要です。

このブログでは日本株分析を多く行っているので、参考にして頂けたら幸いです。
では、次の銘柄を一緒に見ていきましょう。

気になる方はIRなどをチェックしてみて下さい。