気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、小田急電鉄(9007)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 小田急電鉄(9007)とは?
小田急電鉄株式会社は、大手私鉄の一つで、東京都・神奈川県を中心に鉄道事業・不動産業などを営む会社です。
1923年に旧会社である小田原急行鉄道が設立され、1941年に親会社の鬼怒川水力電気がこれを合併して小田急電鉄となりました。
第二次世界大戦中の1942年に東京急行電鉄に統合されましたが、戦後の1948年、東京急行電鉄の再編成により、東京急行電鉄(現在の東急電鉄)、京浜急行電鉄(京急)、京王帝都電鉄(現在の京王電鉄)および新会社の小田急電鉄の4社に分離されて発足しています。
新宿駅 – 小田原駅間を結ぶ小田原線など3路線・120.5 km、計70駅を運営しています。
鉄軌道部門収益は1211億500万円で大手私鉄16社中5位であり、全事業収益に占める鉄軌道部門収益の割合は70.4%となっています(2020年3月31日時点)。
グループ企業には、運輸、流通、不動産、ホテルなど94社あります(2020年8月1日現在)。
グループ力を生かして2019年にMobility as a Service (MaaS) 事業にも進出し、そのためのモバイルアプリケーション「EMot」(エモット)を導入。
2020年 – 2021年の新型コロナウイルス感染症による鉄道乗客減少への対応も兼ねて、EMotを使ったグループ・沿線の飲食・食品店でのサブスクリプション(定額制)による収益拡大を図っているのが特徴です。
そんな小田急電鉄(9007)の現在の社員数は13,960人です。
2. 小田急電鉄(9007)の時価総額は?
小田急電鉄(9007)の時価総額は 8,132億円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、Aランクです。
3. 小田急電鉄(9007)の株価とPERと配当利回りは?
次に小田急電鉄(9007)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:2,238円(2024年1月時点)
小田急電鉄(9007)の株価は、2,238円です。
100株単位で売買できるので、約22万円から投資をすることができます。
20万円超えているので普通の感覚なら「高い!」と思うかもしれませんが、以前はこの銘柄1,000株単位でしか購入できなかったので、そのときは100万円以上必要でした。
そう考えると手が出ない金額でもなくなってきています。
PER:11.5倍(2024年1月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
小田急電鉄(9007)の場合、PERは11.5倍です。
10倍前後なので、比較的割安です。
配当利回り:0.98%(2024年1月時点)
続いて、配当利回りです。
小田急電鉄(9007)の場合、100株投資をしてもらえる配当は2,200円です。
配当利回りを計算すると、0.98%。
配当はほとんどありません。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、小田急電鉄(9007)の場合、株主優待として優待乗車証などがもらえます。
小田急電鉄(9007)の株主優待については、↓にまとめていますので、併せてご覧下さい。
4. 小田急電鉄(9007)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
2021年までキレイな右肩上がりとなっていたのですが、その後は大きく下落し、株価は一時期ピークに比べて半分以下となってしまいました。
ただ、直近は再び盛り返しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見ると、じわじわと上昇していますね。
5. 小田急電鉄(9007)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
売上高はコロナの影響で2020年度に大きく下がってしまっています。
直近もまだ回復しきれていないですね。
ちなみに、小田急電鉄(9007)の決算月は3月です。
6. 小田急電鉄(9007)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
コロナの影響を受けた2020年度と2021年度は配当が落ち込みましたが、直近はしっかりと回復していますね。
7. 小田急電鉄(9007)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
コロナの影響で2020年度はマイナスとなってしまっていますが、直近はしっかりと回復し、コロナ前の水準を上回っています。
8. 小田急電鉄(9007)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSは理想とする右肩上がりではないですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、2.35%です。
つまり、年間2.35%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 小田急電鉄(9007)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは小田急電鉄(9007)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、10.5%です。
良いですね。
合格ラインを上回っています。
過去を見ても、日本株の中では比較的高水準のROEとなっています。
ちなみに、直近の流動比率は0.44倍です。
こちらは1倍を下回っているので、少し心配ですね。
10. 小田急電鉄(9007)の今後をまとめると
うーん、数字がすごくいいというわけではありませんでした。
小田急電鉄は、思い入れのある電車ですし応援はしていますが、株をほしいとまでは思えませんでした。
次に行きましょう。
気になる方はIRなどをチェックしてみて下さい。