日本株分析

日本エスコン(8892)の今後の株価を分析してみた

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、日本エスコン(8892)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 日本エスコン(8892)とは?

株式会社日本エスコンは、東京都港区に東京本社を、大阪市中央区に大阪本社を置く不動産会社です。
中部電力の連結子会社であり、東証プライム上場。

中部電力の連結子会社。

企画・コンセプトを訴求した分譲マンションブランド「ネバーランド」「レ・ジェイド」や、「tonarie(トナリエ)」をはじめとした商業施設等の企画・開発・販売事業及び保有物件における賃貸事業、プロパティマネジメント事業、分譲マンション管理事業、不動産関連業務受託、企画、仲介、コンサルティング並びに不動産投資顧問事業を展開しています。
商業施設、医療施設、ホテルなどの不動産開発も手掛けています。

また、2020年1月29日には、北海道日本ハムファイターズとの間で、同球団が2023年に北海道北広島市に新設する新球場の命名権を取得したと発表しました。
10年間超の契約で「エスコンフィールドHOKKAIDO」の名称となります。
それに併せて球場を含めた「北海道ボールパークFビレッジ」の不動産開発にも参画することになっています。
JR北広島駅周辺市有地での『駅西口周辺エリア活性化事業』のパートナー企業として優先交渉権も獲得しています。

エスコンフィールドHOKKAIDOの計画

社名の「エスコン」は、エステート(不動産)とコンステレーション(星座)を合わせた造語で、「日本エスコンで結ばれた全ての人々が、それぞれ異なる色や力強い光を放ちながら、全体として美しく心地よい調和を生み出し、他に類を見ないほどの輝きを放つ星座として、未来永劫にわたって輝き続ける。そんな“不動産業界の星座”でありたい」との想いが込められているとのことです。

2. 日本エスコン(8892)の時価総額は?

日本エスコン(8892)の時価総額は 977億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Dランクです。

3. 日本エスコン(8892)の株価とPERと配当利回りは?

次に日本エスコン(8892)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,025円(2024年3月時点)

日本エスコン(8892)の株価は、1,025円です。
100株単位で売買できるので、約10万円から投資をすることができます。

日本株の中では比較的投資がし易い価格ですね。

PER:9.77倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

日本エスコン(8892)の場合、PERは9.77倍です。

10倍以下なので、割安ですね。

配当利回り:4.68%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
日本エスコン(8892)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年4,800円です。
配当利回りを計算すると、4.68%。

配当も良いですね。
日本株の中でもトップクラスの利回りです。

低PERで高配当。
僕の大好物です。

配当金の権利確定日は、毎年6月末日12月末日です。

なお、日本エスコン(8892)の場合、株主優待として、QUOカード(クオカード)がもらえます。
高配当なのに加えて、株主優待ももらえるなんて嬉しいですね。
さらに、株主優待の内容もQUOカードなので、使い勝手がいいです。

日本エスコン(8892)の株主優待については、↓で詳しくまとめているので、併せてご確認下さい。

4. 日本エスコン(8892)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

日本エスコン(8892) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

すごいですね。
ジェットコースターのようです。
上場来高値は、2006年の1,943円です。

それが、2012年には22円にまで落ち込みました。

ただ、2014年以降、株価は上昇トレンドとなり、2018年から現在までは横ばいとなっています。

2006年に100株投資をしたとすると、約20万円が6年後には約2,000円になってしまったわけですから、株って怖いなぁと思いますよね。
ただ、逆に2012年に100株投資をしていたとすると、当時の2,000円が現在では、約9万円になっているわけですから、それはそれですごいです。
2012年に100万円の投資をしていたら、現在は4,500万円に増えている計算です。
ただ、2012年に株価が上場来安値をつけた時に、100万円も投資をしようとは誰も思えないですよね。

次に短期のチャートです。

日本エスコン(8892) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期で見るとキレイな右肩上がりのチャートとなっています。
良いですね。
まだまだ伸びそうな勢いを感じます。

5. 日本エスコン(8892)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

売上高は良いですね。
しっかりと右肩上がりで伸ばせています。

売上高1,000億円まであと一歩という感じですね。

6. 日本エスコン(8892)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当も右肩上がりで増えています。
今後も増配が期待できそうです。

7. 日本エスコン(8892)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

うーん、EPSは微妙ですね。
山のような形になっています。
特に2021年度には大きくEPSを下げています。

ただ、このEPSの低下は、2021年4月実施の中部電力を割当先とする第三者割当増資により(発⾏済株式数26,619,000株増加)によるところが大きいようです。
要するに、中部電力の傘下に入る上で株を追加発行したことで、相対的に前年に対して1株あたりの利益が減ってしまったということです。

8. 日本エスコン(8892)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

良いですね。
キレイな右肩上がりです。
長期投資の理想とする形ですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、17.8%です。
つまり、年間17.8%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

素晴らしい。

9. 日本エスコン(8892)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは日本エスコン(8892)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは11.0%です。

合格ラインの10%をしっかり超えています。

素晴らしいですね。
過去を見てもかなり高い数字が並んでいます。
ROEの高さは日本株の中でもトップクラスです。

10. 日本エスコン(8892)の今後をまとめると

良いですね。
かなりの優良銘柄だと思います。

僕の大好きな低PERで高配当銘柄ですし、売上、BPSの伸びも申し分ないです。

ただ、気になる点としては、時価総額がまだ小さいの会社ですので、株価が業績以外の要因で大きく振られることがあることと、不動産業界ですので、今後金利が上がっていく日本で、今までと同じ業績の伸びを期待できるのかという点ですね。

正直、僕は今後不動産業界総崩れという未来を予想しています。
そういう意味では、不動産業界の株を長期的に持つのはリスクがあるかなと思います。

ただ、短期で見れば、株価もまだまだ上がりそうですし、配当も良いので、キャピタルゲインもインカムゲインも両方期待できる数少ない銘柄だと思います。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。