日本株分析

キリンホールディングス(2503)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、キリンホールディングス(2503)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. キリンホールディングス(2503)とは?

キリンホールディングス株式会社は、ビールメーカーのキリンビール、清涼飲料水メーカーのキリンビバレッジなどを傘下を持つ、キリングループの持株会社です。

ビール類シェア国内2位の総合飲料・酒類メーカー持株会社です。
1907年設立。
アサヒスーパードライの台頭まで、戦後長らく国内ビール首位を保持していました。

2007年に純粋持株会社へ移行。
傘下には「一番搾り」のキリンビールの他、ワインのメルシャン、
清涼飲料のキリンビバレッジ、医薬の協和キリン、乳製品の小岩井乳業などを擁しています。

M&Aで多角化を推進。
海外展開に積極的で、2009年には豪ビール大手のライオンネイサンを完全子会社化。
一方でブラジルからは撤退。
2019年ファンケルと資本提携しています。

なお、三菱グループの一員であり、三菱金曜会及び三菱広報委員会の会員企業となっています。

東京証券取引所プライム上場。
日経平均株価およびTOPIX Large70、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。

そんなキリンホールディングス(2503)の従業員数は29,515人です。

2. キリンホールディングス(2503)の時価総額は?

キリンホールディングス(2503)の時価総額は 1.7兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. キリンホールディングス(2503)の株価とPERと配当利回りは?

次にキリンホールディングス(2503)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:2,103円(2024年4月時点)

キリンホールディングス(2503)の株価は、2,103円です。
100株単位で売買できるので、約21万円から投資をすることができます。

日本株の中では普通の価格ですね。
高くも安くもないという感じです。

PER:13.0倍(2024年4月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

キリンホールディングス(2503)の場合、PERは13.0倍です。

ほぼ15倍なので、適正水準と言えます。

配当利回り:3.38%(2024年4月時点)

続いて、配当利回りです。
キリンホールディングス(2503)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年7,100円です。
配当利回りを計算すると、3.38%。

配当はなかなか良いですね。

配当金の権利確定日は、毎年6月末日12月末日です。

なお、キリンホールディングス(2503)の場合、株主優待として、ビールの詰め合わせなどがもらえます。
キリンホールディングス(2503)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてご確認下さい。

4. キリンホールディングス(2503)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

キリンホールディングス(2503) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

上場は1949年の5月です。

うーん、長期で見るとなんともいえませんね。
上昇トレンドとはいえません。
ただ、2013年頃からはしっかりと伸びています。
2018年にピークを迎え、その後は大きく反落してしまっています。

次に短期のチャートです。

キリンホールディングス(2503) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

うーん、短期で見てもあまり良くないですね。
方向性が見えません。

5. キリンホールディングス(2503)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

売上はほぼ横ばいですね。
ただ、直近は売上高2兆円を超えました。
すごい規模ですね。

ちなみに、キリンホールディングス(2503)の決算月は12月です。

6. キリンホールディングス(2503)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当は右肩上がりで増えています。
今後も増配が期待できそうです。

7. キリンホールディングス(2503)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSはデコボコです。
良くないですね。
直近は少し伸ばせていますが、コロナ前の水準にはまだ届いていません。

8. キリンホールディングス(2503)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSもほぼ2021年度までは横ばいで、直近は少し増加しています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、9.39%です。
つまり、年間9.39%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. キリンホールディングス(2503)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではキリンホールディングス(2503)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは9.95%です。

ギリギリ合格ラインを超えられていませんが、過去を見ると比較的高い数字が並んでいます。
良いですね。

10. キリンホールディングス(2503)の今後をまとめると

3%を超える配当は魅力的です。
ただ、各数字の伸びは決して良いとはいえませんでした。

正直、これだと投資をしたいとは思えません。
残念ですが、次を探しに行きましょう。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。