気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、テルモ(4543)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. テルモ(4543)とは?
テルモ株式会社は、東京都渋谷区幡ヶ谷に本社を置く日本の大手医療機器メーカーです。
「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、医療機器や医薬品を手掛ける1921年設立の100年企業。
一般には体温計が有名ですが、テルモ全体の売上において体温計が占める割合は、意外にも1%未満だそうです。
現在では、カテーテル治療、心臓外科手術、薬剤投与、糖尿病管理、腹膜透析、輸血や細胞治療などに関する幅広い製品・サービスを提供しており、160以上の国と地域で事業を展開しています。
グローバルの医療機器市場で海外競合に伍する日本メーカーとして、オリンパスと双璧をなしています。
なお、社名「テルモ」の由来は、ドイツ語で体温計の意味であるThermometer (テルモメーター)からとられたそうです。
テルモってなんかかわいい名前ですね。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ。
2. テルモ(4543)の時価総額は?
テルモ(4543)の時価総額は 3.44兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. テルモ(4543)の株価とPERと配当利回りは?
次にテルモ(4543)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:4,622円(2024年1月時点)
テルモ(4543)の株価は、4,622円です。
100株単位で売買できるので、約46万円から投資をすることができます。
うーん、一つの銘柄に40万円オーバーは少し高いですね。
これでは投資初心者は躊躇してしまうかもしれません。
PER:34.1倍(2024年1月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
テルモ(4543)の場合、PERは34.1倍です。
30倍超えているので高PERです。
割高ですね。
ただ、PERが高いということは「みんなの期待の表れ」です(それかものすごーくEPSが低いか)。
配当利回り:0.95%(2024年1月時点)
続いて、配当利回りです。
テルモ(4543)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年4,400円です。
配当利回りを計算すると、0.95%。
うーん、ほとんどないですね。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、テルモ(4543)の場合、株主優待として、自社製品を特別価格で購入できます。
テルモ(4543)の株主優待について詳しくは↓をご確認下さい。
4. テルモ(4543)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
すごいですね。
長期で上昇相場です。
多くの日本株が1989年のバブル時の株価を超えられずに苦しんでいる中、こういった右肩上がりの相場は評価できます。
さすが、PERが割高なだけはあります。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年6月に天井をつけて以来、上値を切り下げて推移していたのですが、直近11月14日に発表された決算で24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益が前年同期比24.2%増となったことを受け、株価が一段高となっています。
5. テルモ(4543)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
堅調です。
良いですね。
コロナの影響もあってか2020年度に一度落ち込んでいますが、直近はコロナ前の水準を上回り、売上高8,000億円に届きました。
6. テルモ(4543)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
良いですね。
配当も右肩上がりで増えています。
今後も増配が期待できますね。
7. テルモ(4543)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
キレイな右肩上がりではないですが、悪くないです。
2017年度の伸びがすごいですね。
8. テルモ(4543)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
良いですね。
BPSはキレイに伸びています。
長期投資の理想とする形です。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、13.6%です。
つまり、年間13.6%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
素晴らしいですね。
9. テルモ(4543)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではテルモ(4543)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは8.04%です。
合格ラインを超えられていません。
ただ、過去を見ると2019年度までは合格ラインを安定して超えられていたので、本来高ROE体質だということが分かります。
今後に期待したいところですね。
10. テルモ(4543)の今後をまとめると
過去の株価チャートの右肩上がりをみて、「これはいいのかもしれない」との期待をもって数字を見ました。
そして、数字を見てみると、その人気にふさわしかったです。
少しPERが高いですが、それだけ人気ということですね。
優良銘柄です。
個人的にも気になりました。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。