日本株分析

豊田自動織機(6201)の今後の株価を分析した

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、豊田自動織機(6201)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 豊田自動織機(6201)とは?

株式会社豊田自動織機は、愛知県刈谷市豊田町2-1に本社を置く日本の機械および自動車部品製造会社です。

1926年11月18日に豊田佐吉が創業。
トヨタグループの本家であり、源流にあたります。

現在のトヨタ自動車は豊田自動織機の自動車部門を分社化したものだそうです。

現在は、繊維機械の製造のみならず、トヨタ自動車の一部車種の生産及び産業用を含むディーゼル・LPG等の各種エンジン、カーエアコン用コンプレッサー、コンバータ、EV用充電スタンド等の自動車関連製品の開発生産、「トヨタL&F」ブランドでのフォークリフトや自動倉庫、無人搬送車の開発から販売まで、多岐に亘る事業を展開しています。

フォークリフトとカーエアコン用コンプレッサー、エアジェット織機のシェアは世界トップです。

なお、社名は、「とよたじどう“しょっき”」です。
ずっと、「おりき」だと思っていましたが、「しょっき」なんですね。

2. 豊田自動織機(6201)の時価総額は?

豊田自動織機(6201)の時価総額は 3.62兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 豊田自動織機(6201)の株価とPERと配当利回りは?

次に豊田自動織機(6201)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:11,790円(2024年1月時点)

豊田自動織機(6201)の株価は、11,790円です。
100株単位で売買できるので、約118万円から投資をすることができます。

うーん、高いですねー。
一つの銘柄に100万円近くかかってしまいます。
例えば全体の運用資産が500万円だとすると、そのうち100万円がロックされてしまい、多様な投資戦略が採りづらくなりますね。

PER:16.3倍(2024年1月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

豊田自動織機(6201)の場合、PERは16.3倍です。

15倍前後なので、適正レベルと言えます。

配当利回り:1.70%(2024年1月時点)

続いて、配当利回りです。
豊田自動織機(6201)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年20,000円です。
配当利回りを計算すると、1.70%。

高配当とは言えませんが、悪くないです。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、豊田自動織機(6201)の場合、株主優待はありません。

4. 豊田自動織機(6201)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

豊田自動織機(6201) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

きれいな上昇トレンドではありませんが、株価は長期でみると上昇しています。

次に短期のチャートです。

豊田自動織機(6201) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

良いですね。
短期で見ても右肩上がりです。

5. 豊田自動織機(6201)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

2020年度までは横ばいでしたが、直近は大きく伸ばせており、売上高3兆円を超えました。
この規模の売上高はさすがトヨタの源流という感じですね。

6. 豊田自動織機(6201)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当は2020年度は減配となったものの、それ以外は毎年のように増配をしています。
良いですね。

今後も増配が期待できます。

7. 豊田自動織機(6201)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。

うーん、やや凸凹ですね。
理想とする形ではありませんが、直近は伸ばせているので、今後もしっかりと伸ばせるかがポイントになります。

8. 豊田自動織機(6201)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSはキレイな右肩上がりではないですが、比較的堅調と言えます。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、9.39%です。
つまり、年間9.39%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 豊田自動織機(6201)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは豊田自動織機(6201)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは5.03%です。
合格ラインを超えられていません。

過去を見ても、合格ラインを超えられている年はありません。
体質的に低ROEなんですね。

ただ、低いROEは、ローリターンであり、それはすなわちローリスクということでもあるという見方もあるようです。

日本企業は「世界で一番リスクが低い」のです。経済の基本原則に従えば、ローリスクはローリターンをもたらします。
日本企業の「低収益性」という事実の裏側には、「低リスク」というもう1つの特性が隠されているのです。
指摘されることは多くありませんが、決定的に重要な事実です。見過ごしてはいけないでしょう。
低収益性だけに目を奪われていては、事の本質を見誤ります。

(出処:「なぜ、日本企業の利益率は低いのか?」日経BizGate)

そう考えると、今後も安定して収益を生み続けるという点でこの銘柄に投資をするメリットはあります。
(高すぎるROEは逆にハイリスクをもたらしかねない)

10. 豊田自動織機(6201)の今後をまとめると

さすが日本をする大企業といったイメージです。

大きな成長性はありませんが、安定性はあります。
PERも高くはありません。
仮想通貨で一貫千金を夢見て投資をするよりは何十倍も安心だと思います。
かつ、銀行に預金するよりは配当で何十倍(何百倍)もリターンを得ることができます。

こういった銘柄に堅実に長期投資をする人が増えることで、「株=怖い」というイメージが少しでも払拭できればいいのになと思います。
相場全体の急落などで、大きく売られた時には真剣に購入を考えたい銘柄です。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。