気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、リコー[RICOH](7752)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. リコー[RICOH](7752)とは?
株式会社リコーは、事務機器、光学機器などを製造するメーカーです。
主な製品は複写機、ファクシミリ、レーザープリンターやそれらの複合機、カメラなど。
複写機は世界2位。
もともと1936年に理化学研究所の開発を製品化する会社として創業しました。
2011年にペンタックスのカメラ事業を買収しています。
キヤノン、ゼロックスと合わせて事務機のスリートップです。
2. リコー[RICOH](7752)の時価総額は?
リコー[RICOH](7752)の時価総額は 9,713億円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、Aランクですね。
3. リコー[RICOH](7752)の株価とPERと配当利回りは?
次にリコー[RICOH](7752)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:1,635円(2024年10月時点)
リコー[RICOH](7752)の株価は、1,635円です。
100株単位で売買できるので、約16万円から投資をすることができます。
15万円以上というと、普通の感覚だと高いなぁと思ってしまうと思いますが、日本株の中では比較的投資がし易い方です。
PER:20.4倍(2024年10月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
リコー[RICOH](7752)の場合、PERは20.4倍です。
20倍以上なのでやや割高です。
配当利回り:2.32%(2024年10月時点)
続いて、配当利回りです。
リコー[RICOH](7752)の場合、100株の投資をしてもらえる配当は、年間3,800円です。
利回りを計算すると、2.32%。
高配当とまでは言えませんが、なかなか配当はあります。
なお、リコーの場合、株主優待もあります。
リコーの株主優待については、以下をご確認下さい。
4. リコー[RICOH](7752)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
うーん、2007年をピークに大きく下げています。
その後は1,000円割れもチラホラ。
苦戦している様子がわかりますね。
ただ、直近は少し上向いてきました。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見ると、右肩上がりですね。
いい感じです。
5. リコー[RICOH](7752)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高の推移を棒グラフで示しました。
2020年度に一度大きく下げています。
ただ、その後は右肩上がりで回復してきていて、直近の2023年度には2019年度の水準を大きく超えるところまで戻してきました。
6. リコー[RICOH](7752)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は2020年度以降は右肩上がりで増えていますね。
ただ、過去を見ると、この直近8年間だけでも2度大きな減配をしています。
今後もこういったことはきっとあると思います。
7. リコー[RICOH](7752)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSの推移を棒グラフで示しました。
うーん、デコボコしていますね。
マイナスの年度もありますし、ガチャガチャしています。
こういったEPSの推移は「長期投資したくないパターン」です。
8. リコー[RICOH](7752)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらには、直近のBPSの推移を棒グラフで示してみました。
BPSも良くないですね。
2016年度から減少傾向でした。
ただ、直近4年間は伸ばせています。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、2.61%です。
つまり、年間2.61%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
成長していることは悪くないのですが、成長率は低いですね。
9. リコー[RICOH](7752)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではリコー[RICOH](7752)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは4.24%です。
合格ラインに達していません。
過去も軒並み低いROEですね。
この時点で投資対象から外れます。
10. リコー[RICOH](7752)の今後をまとめると
全然よくないですね。
各数字の伸びも、ROEの低さも投資したいと思えるものではありませんでした。
気を取り直して次の銘柄を探しに行きましょう。