日本株分析

NEC[日本電気](6701)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、NEC[日本電気](6701)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. NEC[日本電気](6701)とは?

NEC(日本電気)株式会社は、東京都港区芝五丁目に本社を置く住友グループの電機メーカーです。
コンピューターや通信機器、電子デバイス、半導体、ソフトウエアなどの製造を行っています。
また、製品には、プリンター、モデム、携帯電話、ネットワークシステム、プラズマ表示パネル(PDP)、メモリー、IC(集積回路)、薄膜トランシスター液晶パネル(TFT-LCD)、プリント配線板(PCB)があります。
世界各国で事業を営んでいます。

旧社名は住友通信工業株式会社。
住友電気工業と兄弟会社で、同社及び住友商事とともに住友新御三家の一角ですが、住友の象徴である井桁マークは使用していません。

日経平均株価の構成銘柄の一つです。

以下はWikipediaより引用

電機業界や社内での隠語として、日本電気を「三田」と言うことがある。

たしかに、三田にNECビルありますもんね。

ちなみに日本電機の読み方は「にっぽんでんき」です。
日本電機というよりNECといったほうが多くの方にピンときますね。

以下は四季報より引用

2000年代中盤から売上高縮小傾向となったうえ、赤字が続いた半導体子会社は10年に旧ルネサステクノロジと統合、13年に非持分化。
パソコン事業も11年に中国大手レノボに持ち分を大半売却。
不採算事業切り離しを経て、売上高は02年度5兆円規模から2兆円規模に縮小。
エネルギー事業やITサービスでの海外拡大が再成長のカギ。

2. NEC[日本電気](6701)の時価総額は?

NEC[日本電気](6701)の時価総額は 2.73兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. NEC[日本電気](6701)の株価とPERと配当利回りは?

次にNEC[日本電気](6701)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:10,230円(2024年3月時点)

NEC[日本電気](6701)の株価は、10,230円です。
100株単位で売買できるので、約102万円から投資をすることができます。

うーん、一つの銘柄に100万円オーバーはかなり高いですね。
これだと気軽に投資ができません。

PER:22.1倍(2024年3月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

NEC[日本電気](6701)の場合、PERは22.1倍です。

20倍を超えているので割高ですね。

配当利回り:1.17%(2024年3月時点)

続いて、配当利回りです。
NEC[日本電気](6701)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年12,000円です。
配当利回りを計算すると、1.17%。

配当は少ししかありませんね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、NEC[日本電気](6701)の場合、株主優待はありません。

4. NEC[日本電気](6701)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

NEC[日本電気](6701) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

2001年をピークに大きく下げ、その後は安値圏を停滞しています。
ITバブルがはじけてその後復活できず、という感じですね。

ITバブルの頃のピークに対して、一時期は株価が10分の1になってしまっているので、長期投資として保有していた方にとっては悪夢のような銘柄ですね。
こういった銘柄を見ると、株式投資は恐ろしいと思ってしまいます。
だからこそ、しっかりと分析して投資先を検討することが大切です。

次に短期のチャートです。

NEC[日本電気](6701) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年4月28日の決算発表後から大きく株価を上げ、その後上昇トレンドに転じています。
この決算発表では、全セグメントで増収となったことを発表しており、長らく続いていた業績の低迷を打開した印象をもたらしたことが大きかったようです。

キレイな右肩上がりのチャートですね。
まだまだ上昇しそうな力強さを感じます。

5. NEC[日本電気](6701)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

比較的堅調に伸ばせています。
良いですね。

ちなみに、NEC[日本電気](6701) の決算月は3月です。

6. NEC[日本電気](6701)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

2018年度に一度減配となったものの、それ以降は毎年のように増配を繰り返しています。
良いですね。
今後も増配が期待できそうです。

7. NEC[日本電気](6701)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

うーん、きれいな右肩上がりではありません。
2020年度以降は下がってしまっています。

あまり良くないですね。

8. NEC[日本電気](6701)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

2019年度までは横ばいでしたが、それ以降はしっかりと伸ばせています。
良いですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、10.9%です。
つまり、年間10.9%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

素晴らしいですね。

9. NEC[日本電気](6701)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではNEC[日本電気](6701)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは7.05%です。

合格ラインを超えられていませんが、2019年度以降改善して、合格ライン近くで推移するようになりました。
今後に期待ですね。

10. NEC[日本電気](6701)の今後をまとめると

NECは日本を代表する大企業ではあります。
さらに、短期チャートの伸びも素晴らしいです。

ただ、長期で見た場合の数字はあまりよくありませんでした。

個人的に今投資をしたいと思えるようなポイントは見つかりませんでした。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。