日本株分析

日産自動車(7201)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、日産自動車(7201)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 日産自動車(7201)とは?

日産自動車株式会社は、神奈川県横浜市に本社を置く、日本の多国籍自動車メーカーです。

同社の筆頭株主のルノー、三菱自動車工業の3社と、ルノー・日産・三菱アライアンスを形成しています。
また三菱自動車工業の筆頭株主でもあります。

北アメリカやヨーロッパなどの50か国では高級車ブランドのインフィニティ(Infiniti)、新興国向けには低価格ブランドのダットサン(Datsun)を展開します。

日本の自動車メーカーとしてはトヨタ自動車に次いで2番目に400万台の大台を突破しました。
2017年の上半期には、ルノー、三菱自と合わせた世界販売台数でグループ第1位を獲得。

ただ、ここ数年での国内の登録車台数は、本田技研工業に次いで第3位となっています。

女性活躍推進に優れている企業を選定・発表している経済産業省と東京証券取引所との共同企画である「なでしこ銘柄」に第一回(2012年度)から連続して選定されています。

日本の自動車メーカーではいち早く電動化技術に対応し、2022年7月現在、完全電気自動車は日産リーフをはじめ、日産アリア、日産サクラの3車種に上ります。
また、日産のモデルの中で特に有名なのはスカイラインや、GT-R、フェアレディZなどのスポーツモデルです。

なお、日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つとなっています。

そんな日産自動車の社員数は13万4111人です。

2. 日産自動車(7201)の時価総額は?

日産自動車(7201)の時価総額は 2.06兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 日産自動車(7201)の株価とPERと配当利回りは?

次に日産自動車(7201)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:550(2024年2月時点)

日産自動車(7201)の株価は、550円です。
100株単位で売買できるので、約6万円から投資をすることができます。

安いですね。
日本株の中では比較的投資がし易い価格です。

PER:5.50倍(2024年2月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

日産自動車(7201)の場合、PERは5.50倍です。

良いですね。
かなり割安な水準です。

配当利回り:2.73%(2024年2月時点)

続いて、配当利回りです。
日産自動車(7201)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年1,500円です。
配当利回りを計算すると、2.73%。

高配当とまではいきませんが、日本株の中では割と配当がある方です。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、日産自動車(7201)の場合、株主優待として、株主新車紹介特典(新車購入の紹介で5,000円相当のデジタルカタログギフト)がもらえます。

日産自動車(7201)の株主優待については、↓で詳しく分析していますので、ご確認ください。

4. 日産自動車(7201)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

日産自動車(7201) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

2009年の金融危機で大きく下げその後は堅調に回復してきていましたが、2018年に再び大きく下落し1,000円を割れ一気に400円台まで下げています。
直近は少し株価を戻したものの、伸び悩んでいます。

次に短期のチャートです。

日産自動車(7201) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

うーん、なんとも言えないチャートですね。
微妙です。

5. 日産自動車(7201)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

2020年度まで売上高は減少していましたが、直近は回復してきています。
ただ、まだ2020年度以前の水準には戻っていません。

2020年度の売上高の低迷は、元会長を務めていたカルロス・ゴーン氏の会社資金流用疑惑をめぐる事件の影響によるところが大きいようです。
この事件によって、日産の大きなイメージダウンに繋がりました。

6. 日産自動車(7201)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

日産は元々高配当銘柄の1つだったのですが、2019年度以降の業績不振によって、一時は無配となってしまいました。
現在では復配し、だいぶ配当も増えてきたのですが、それでも2019年度以前の水準と比べるとまだまだ少ないですね。

7. 日産自動車(7201)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

うーん、凸凹ですね。
マイナスとなってしまっている年もあります。

長期投資としてはマイナスポイントです。

8. 日産自動車(7201)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSも2019年度以降落ち込みました。
ただ、直近は少しずつ伸ばしてきています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、0.89%です。
つまり、年間0.89%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

一応プラス成長であったことはまだ良かったです。

9. 日産自動車(7201)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは日産自動車(7201)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは4.32%です。

合格ラインを超えられていません。
ただ、2017年度までは合格ラインを超えていたので、今後の回復に期待したいところです。

10. 日産自動車(7201)の今後をまとめると

かつては超高配当銘柄で、それが魅力で株価を支えていたのですが、それが崩れたので株価も連動して失望売りを誘っています。
ただ、日本を代表するスゴイ企業であることは間違いないです。

また、最近は業績も戻してきているので、今後増配が続けば、以前のような株価に戻ってもおかしくないと思います。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。