気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、ホンダ[本田技研工業](7267)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. ホンダ[本田技研工業](7267)とは?
ホンダ(本田技研工業株式会社)は、日本の東京都港区に本社を置く、世界的な輸送機器メーカーです。
通称「Honda」、「ホンダ」。
オートバイの販売台数、売上高は世界首位。
自動車の販売台数は世界7位、国内2位。
小型ジェット機(ビジネスジェット)の出荷数世界首位。
芝刈機のシェアも世界首位。
発電機、除雪機、小型耕うん機のシェアは国内首位。
すごい会社ですね。
また、最近では、ソニーと高付加価値EVの販売と、モビリティ向けサービス提供を行う新会社「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」を設立して話題を呼んでいます。
東証プライム市場およびニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業であり、日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つとなっています。
2. ホンダ[本田技研工業](7267)の時価総額は?
ホンダ[本田技研工業](7267)の時価総額は 6.38兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、Sランクです。
日本の上場企業ではトップクラスですね。
3. ホンダ[本田技研工業](7267)の株価とPERと配当利回りは?
次にホンダ[本田技研工業](7267)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:1,363円(2024年11月時点)
ホンダ[本田技研工業](7267)の株価は、1,363円です。
100株単位で売買できるので、約14万円から投資をすることができます。
日本株の中では比較的投資がし易い価格ですね。
ちなみに、ホンダは2023年10月1日に1株につき3株の割合で株式分割を行っています。
PER:6.87倍(2024年11月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
ホンダ[本田技研工業](7267)の場合、PERは6.87倍です。
良いですね。
割安です。
配当利回り:4.99%(2024年11月時点)
続いて、配当利回りです。
ホンダ[本田技研工業](7267)の場合、100株の投資でもらえる配当は毎年6,800円です。
配当利回りを計算すると、4.99%。
配当は良いですね。
これは高配当好きにはありがたいです。
なお、ホンダ[本田技研工業](7267)は、株主優待として、鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎの入園券などがもらえます。
車好きの方にとっては嬉しいですね。
ホンダ[本田技研工業](7267)の株主優待について詳しくは↓をご確認下さい。
4. ホンダ[本田技研工業](7267)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
2005年以降はレンジの動きとなっており、方向感があまり見えませんでした。
ただ、直近は大きく上昇しており、上場来高値圏で推移しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2024年3月以降はそれまでのトレンドが崩れ、下降トレンドとなってしまっています。
あまり良くないですね。
5. ホンダ[本田技研工業](7267)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
直近は20兆円近くの売上を記録しています。
この規模はさすがですね。
過去を見ても、一度コロナの影響で落ち込んだものの、直近はコロナ前の水準以上となっています。
しっかりと回復した印象です。
6. ホンダ[本田技研工業](7267)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
良いですね。
配当も増加傾向です。
今後も定期的に増配が期待できそうです。
7. ホンダ[本田技研工業](7267)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
EPSは、2017年度が突出して良かったのですが、その後は大きく下げています。
純利益であるEPSではなく、営業利益で見てみても同じく2017年度から下げておりこの傾向は変わりません。
厳しい言い方ですが、こういった点が長期で株価が煮え切らない要因と言えます。
一般的にEPSが右肩上がりでしっかり伸びていれば株価も同じ動きをすることが多いです。
なので、将来的にEPSが伸びればそれは株価も同じく伸びるということです。
ただ、直近はEPSが少しずつですが上昇傾向となっており、直近は大きく上昇しました。
これが継続的に伸ばすことができれば、今後の株価も上昇してくるかもしれません。
8. ホンダ[本田技研工業](7267)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらには、直近のBPSを棒グラフで示してみました。
こちらは比較的しっかりと伸びています。
悪くありません。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、10.0%です。
つまり、年間10.0%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. ホンダ[本田技研工業](7267)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではホンダ[本田技研工業](7267)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは8.72%です。
うーん、良くないですね。
例えばトヨタ自動車なんかは直近はしっかりと10%の合格ラインを超えてきています。
自動車業界全体が低いからと言い訳をしてはいられません。
ホンダは、事業の主軸であるはずの四輪事業の利益率が非常に低く、四輪事業の収益体質改善に取り組んでいます。
今後この成否がホンダのROEを上げるカギとなると思います。
10. ホンダ[本田技研工業](7267)の今後をまとめると
では、ホンダを総合的にまとめましょう。
ホンダは世界に通用する大企業です。
さらに、自動運転にも積極的で中国企業と手を組んで共同研究を行い、無人ライドシェアをいち早く展開しようとしています。
また、ソニーと高付加価値EVの販売と、モビリティ向けサービス提供を行う新会社「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」を設立していることもあり、技術力は確かな企業だと思います。
今後も輸送機器の未来を背負って立つ可能性は十分にあります。
ただ、過去の数字を見るとあまり芳しくはありませんでした。
売上高やEPSは右肩上がりではなく、ROEも合格ラインを超えられていません。
個人的には過去の実績が十分で今後も成長が期待できる企業に投資をしたいと思っています。
そう考えるとホンダの場合は、化ける可能性はあるけれど不確実性が高いといえます。
そういった銘柄には個人的にはあまり手を出しません。
ただ、世界に通用するとても良い会社ではあると思います。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。