日本株分析

「高配当・低PER」日本製鉄(5401)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、日本製鉄(5401)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 日本製鉄(5401)とは?


日本製鉄株式会社は、東京都千代田区に本社を置く、日本最大手の鉄鋼メーカー(高炉メーカー)です。

製鉄事業、エンジニアリング事業、化学事業、システムソリューション事業など4つの事業を有しているそうです。

粗鋼生産量において日本国内最大手、世界では宝武鋼鉄集団(中国)、アルセロール・ミッタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界第3位となっています。

すごいですね。
名実ともに日本を代表する企業です。

略称は日鉄、NSC。
コーポレートスローガンは「総合力世界No.1の鉄鋼メーカーへ」。

元々は、官営八幡製鐵所の流れを汲む新日本製鐵と、住友グループの鉄鋼メーカーである住友金属工業が2012年10月1日に合併して新日鐵住金株式会社として誕生したのが始まりでした。

なお、TOPIX Large70の構成銘柄の一つとなっています。

2. 日本製鉄(5401)の時価総額は?

日本製鉄(5401)の時価総額は 3.17兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. 日本製鉄(5401)の株価とPERと配当利回りは?

次に日本製鉄(5401)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:3,444円(2024年1月時点)

日本製鉄(5401)の株価は、3,444円です。
100株単位で売買できるので、約34万円から投資をすることができます。

少し高いですね。
ただ、日本株の中では一般的な価格です。

PER:7.55倍(2024年1月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

日本製鉄(5401)の場合、PERは7.55倍です。

10倍以下なので、かなり割安な部類です。
一般的にはお買い得な水準です。

配当利回り:4.36%(2024年1月時点)

続いて、配当利回りです。
日本製鉄(5401)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年15,000円です。
配当利回りを計算すると、4.36%。

良いですね。
なかなかの高配当です。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、日本製鉄(5401)の場合、株主優待として工場見学への招待(抽選)などがもらえます。

日本製鉄(5401)の詳しい株主優待の内容については↓をご確認下さい。

4. 日本製鉄(5401)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

日本製鉄(5401) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

2007年をピークに大きく下落しています。
下落のしかたがすごいですね。
ジェットコースターみたいで怖くなります。

次に短期のチャートです。

日本製鉄(5401) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年9月までは右肩上がりで推移していたのですが、それ以降は調整局面を迎えているように見えます。
直近はあまり方向感が見えませんね。

5. 日本製鉄(5401)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

良いですね。
2020年度にやや落ち込みましたが、それ以外は堅調に伸ばせています。
特に直近は、売上高が8兆円に届くかというところまできています。
すごい規模ですよね。

ちなみに、日本製鉄(5401)の決算月は3月です。

6. 日本製鉄(5401)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

結構凸凹していますね。
直近はなかなかの高配当となっていますが、業績によって、減配することもありそうです。
現に2023年度分は2022年度分よりも配当の額は下がっています。

配当はボーナス的に捉えておいた方が良さそうですね。

7. 日本製鉄(5401)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

うーん、キレイな右肩上がりではありません。

ただ、直近2年間の伸びはすごいです。
今後もこの勢いで伸ばせるかがポイントですね。

8. 日本製鉄(5401)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSも2019年度、2020年度と落ち込みましたが、その後はしっかりと伸ばせています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、5.25%です。
つまり、年間5.25%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 日本製鉄(5401)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは日本製鉄(5401)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは16.6%です。
良いですね。
しっかりと合格ラインを超えてきています。

ただ、過去を見ると、合格ラインをコンスタントに超えられているわけではありません。
今後も、現在の水準をキープできるかがポイントになりそうです。

10. 日本製鉄(5401)の今後をまとめると

日本を代表する大企業です。
それに、高配当、低PERというのも魅力的でした。
直近の業績はなかなか良いのですが、過去を見ると、直近は出来過ぎという印象です。

これが、今後もコンスタントに維持できるようであれば、投資に値すると思います。

ただ、個人的にかなり気になる銘柄でした。
今後もしっかりとウォッチしていきたいと思います。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。