気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、オリックス(8591)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. オリックス(8591)とは?
オリックス株式会社は、大手総合金融サービス企業です。
祖業であるリースをはじめ、不動産、銀行、クレジット、事業投資、環境エネルギー投資、プロ野球球団(オリックス・バファローズ)など多くの事業を手掛けています。
また、グループを通して多角的金融サービス業を提供しています。
東証プライム市場およびニューヨーク証券取引所(NYSE)上場企業。
元々は、1964年に、日本でのリース産業の将来性に着目した日綿実業と三和銀行が日商、岩井産業の2商社と、東洋信託銀行、日本勧業銀行、神戸銀行、日本興業銀行の4銀行の参加を得て、合わせて3商社、5銀行によるオリエント・リース株式会社として設立されたのが始まりでした。
現在は、国内外でM&Aにも積極的です。
海外事業も中国、アジア、米国、欧州へ広く展開しています。
旅館・ホテルも自社運営を本格化し、太陽光発電では日本トップ級です。
リースを手始めに生保、不動産など多角化し、海外展開が突出しています。
エネルギー分野への事業投資も行なっており、最近では、インド再エネ会社出資に続きスペイン風力・太陽光発電会社買収し、国内最大級の再エネプレーヤーになりました。
2. オリックス(8591)の時価総額は?
オリックス(8591)の時価総額は 3.77兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクですね。
日本の上場企業の中でも上位ランクです。
3. オリックス(8591)の株価とPERと配当利回りは?
次にオリックス(8591)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:3,278円(2024年10月時点)
オリックス(8591)の株価は、3,278円です。
100株単位で売買できるので、約33万円から投資をすることができます。
ちょっと高いですね。
これだとなかなか気軽に投資できません。
PER:9.67倍(2024年10月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
オリックス(8591)の場合、PERは9.67倍です。
10倍以下なので割安です。
いいですね。
オリックスって万年PERが低いイメージがあります。
配当利回り:3.01%(2024年10月時点)
続いて、配当利回りです。
オリックス(8591)の場合、100株の投資をしてもらえる配当は、年間9,860円です。
利回りを計算すると、3.01%。
なかなか良いですね。
日本株の中では高配当の部類に入ると思います。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、オリックスの場合、株主優待はありません。
4. オリックス(8591)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
かなり大きな変動を繰り返しているチャートに見えますが、実はこれ悪くないです。
1989年のバブル崩壊後もしっかり上昇し、2007年にピークを迎え、その後、リーマンショックでドカンと下げました。
ただ、その後もしっかりと伸びています。
大きな下げを何度か迎えながらも、その後しっかりと株価を伸ばせているので、企業としての力強さを感じます。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見ても上昇トレンドを描いているように見えます。
直近2024年8月に一度大きく下げましたが、その後はしっかりと株価を戻しています。
いいですね。
5. オリックス(8591)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2018年度から2021年度にかけてやや落ち込みましたが、その後は再び上昇し、コロナ以前の水準に戻しつつあります。
とはいえ、コロナ禍も含めて安定して2兆円以上の売上高が出せているのはすごいですね。
ちなみに、オリックスの決算月は3月です。
6. オリックス(8591)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は少しずつではありますが、右肩上がりで増えていますね。
今後も増配が期待できそうです。
7. オリックス(8591)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
うーん、デコボコしていますね。
微妙です。
ただ、2020年度に落ち込んだ後は、比較的早く回復しています。
直近も伸ばせていますね。
8. オリックス(8591)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらには、直近のBPSを棒グラフで示してみました。
良いですね。
かなりきれいな右肩上がりのグラフとなっています。
長期投資の理想とする伸び方です。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、8.56%です。
つまり、年間8.56%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. オリックス(8591)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではオリックス(8591)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは9.60%です。
直近は合格ラインを割ってしまっていますが、ほぼ合格ラインです。
また、過去を見ても、合格ラインを超えていた年が多くあります。
実力はある会社だということがわかります。
再びROEが復活すればさらに良いですね。
10. オリックス(8591)の今後をまとめると
オリックスの配当は魅力的ですね。
さらに、時価総額は2兆円を超えており、売上も安定しています。
EPSはそこまで良くないですが、BPSの伸びはよく、ROEも直近コロナの影響を受けるまでは合格ラインをコンスタントに超えていました。
今後大きな成長は見込めませんが、リスクを抑えつつ安定した配当を狙いたいという方にとっては悪くない銘柄です。
気になる方はチェックしてみて下さい。