日本株分析

三菱電機(6503)の今後の株価を予想してみた

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、三菱電機(6503)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 三菱電機(6503)とは?

三菱電機株式会社は、東京都千代田区に本社を置く日本の大手総合電機メーカーです。
三菱電機グループの中核企業であり、日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ。
1921年1月15日に三菱造船電機製作所(神戸)から分離独立する形で設立されたのが始まりでした。

日本の大手総合電機メーカーとしては、売上高において日立製作所に次ぐ業界2位となっています。
ただ、FA機器、昇降機(エレベーターなど)、タービン発電機、鉄道車両用電機品、パワー半導体、人工衛星など多くの産業用電気機器で日本国内トップシェアです。

2021年時点で日本一の特許数を維持しているようです。

すごい会社ですね。
名実ともに日本を代表する大企業です。

2. 三菱電機(6503)の時価総額は?

三菱電機(6503)の時価総額は3.74兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクですね。

3. 三菱電機(6503)の株価とPERと配当利回りは?

次に三菱電機(6503)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,774円(2023年8月時点)

三菱電機(6503)の株価は、1,774円です。
100株単位で売買できるので、約18万円から投資をすることができます。
投資初心者でも比較的に買いやすい値段ですね。

PER:14.4倍(2023年8月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

三菱電機(6503)の場合、PERは14.4倍です。
15倍以下なので、適正水準と言えます。

配当利回り:2.25%(2023年8月時点)

続いて、配当利回りです。
三菱電機(6503)の場合、100株分投資をしてもらえる配当は、年間4,000円です。
利回りを計算すると、2.25%。

うーん、配当も少し物足りないですね。

4. 三菱電機(6503)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

三菱電機(6503) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

引いて見ると、右肩上がりに見えます。
比較的長期投資が報われているチャートと言えるのではないでしょうか。

上場来高値は2018年です。
直近はその高値に迫る勢いとなっていますね。

次に短期のチャートです。

三菱電機(6503) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2022年までは方向感の無い動きでしたが、2023年に入ってからは右肩上がりで上昇していました。
さらに、2023年4月には、自動車機器事業の構造改革を実施すると発表したことで、収益改善が期待され、さらに買いが集まりました。

ただ、直近の決算発表の結果を受けて、株価は再び下げています。
24年3月期第1四半期は増益となったものの、通期計画に対する進捗率が思ったよりも良くなかったことが失望売りを生んだのではないかと予想されています。

まあ、ここまでの伸びがすごかったですからね。
こういった反動が出るのもしょうがないかもしれません。

5. 三菱電機(6503)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高の推移を棒グラフで示しました。

売上高は横ばいですが、安定して4兆円を超えています。
ただ、直近は少しこれまでよりも高い水準となっていて、5兆円を超えました。

さすが日本を代表する大企業ですね。

6. 三菱電機(6503)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当金も横ばいです。
2021年には一度減配していますが、2022年からは再び1株あたり40円と従来の水準に戻しています。

今後毎年のように配当金が増えるということにはならなさそうですね。

7. 三菱電機(6503)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSの推移を棒グラフで示しました。

うーん、右肩上がりではありません。
あまり良くありません。

8. 三菱電機(6503)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

こちらには、直近のBPSの推移を棒グラフで示してみました。

良いですね。
こちらはしっかりと右肩上がりで伸びています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、8.31%です。
つまり、年間8.31%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. 三菱電機(6503)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは三菱電機(6503)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

良くないですね。

2018年までは10%を超えていましたが、それ以降は右肩下がりで、直近では6.6%にまで落ちてしまいました。
今後、自動車機器事業の構造改革によって、どこまで改善できるかがポイントになりそうです。

10. まとめ

残念ですが、イマイチでしたね。
当然、日本を代表する大企業なので、良い意味で安定はしています。
ただ、逆に言うと、今後の伸びが現状では期待できないので、長期投資向きではないかなと思いました。(自動車機器事業の今後の動向次第かもしれませんが。)

とはいえ、直近では株価は右肩上がりで上がっているので、タイミングを測れば短中期での利益は見込めるかもしれません。

気になる方はチェックしてみて下さい。