気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)とは?
TOPPANホールディングス株式会社は、日本の総合印刷会社です。
大日本印刷と国内印刷業界2強の座を分け合っています。
また、世界最大規模の総合印刷会社でもあります。
2023年9月から凸版印刷株式会社という商号から現在のTOPPANホールディングスと商号変更しています。
創業は1908年。
社名の「凸版」は創業当時、最新鋭であった銅凸版印刷技術を前面に出すためにつけられたものだそうです。
日経平均株価の構成銘柄の一つ。
そんなTOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の現在の社員数は52,401人です。
2. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の時価総額は?
TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の時価総額は 1.4兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の株価とPERと配当利回りは?
次にTOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:4,473円(2024年6月時点)
TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の株価は、4,473円です。
100株単位で売買できるので、約45万円から投資をすることができます。
うーん、高いですね。
これだと、株式投資初心者の方にはなかなか手が出ませんね。
PER:25.3倍(2024年6月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の場合、PERは25.3倍です。
20倍以上なので割高です。
配当利回り:1.07%(2024年6月時点)
続いて、配当利回りです。
TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年4,800円です。
配当利回りを計算すると、1.07%。
ちょっと少ないですが、日本株の中では普通です。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の場合、株主優待として自社オリジナルカレンダーがもらえます。
ただし、500株以上保有している株主が対象です。
TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてご確認下さい。
4. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
これまで過去最高値をつけたのは1989年で、日経平均株価が過去最高値をつけた年と同じ年なので、いわゆるバブル期の最高値を超えられない、「典型的な日本株」だったのですが、直近大きく株価を上げて、上場来高値を更新しました。
この勢いがどこまで続くか見ものです。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
いいですね。
右肩上がりです。
特に直近の上昇がすごいですね。
2023年3月末に経営破綻したJOLEDの能美事業所をTOPPANホールディングスが買収しました。
TOPPANホールディングスは買収後、生成AI向けに需要が増える半導体パッケージ基板の生産や開発拠点として活用するといいます。
2027年以降に稼働させる計画で、将来は会社全体の基板の生産能力を2022年度比で4倍に高めるとしているようで、その期待感も一因となって、株価が大きく上昇しているようですね。
5. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
いいですね。
右肩上がりで伸びています。
特に直近は売上高1.6兆円を超えました。
すごい規模ですね。
ちなみに、TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の決算月は3月です。
6. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
2019年度だけ頭一つ抜けていますが、この年は創業120周年記念配当20円が追加されているようです。
それを除けば、ちょっとずつではありますが、右肩上がりで増えていますね。
7. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
うーん、デコボコですね。
理想とする右肩上がりではありません。
ただ、直近の2022年度、2023年度は2021年度と比べると大きく下がっているように見えますが、2016年度から比べると倍近くに伸ばせているので、実は悪くないのかもしれません。
8. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSもキレイな右肩上がりではないですが、しっかりと伸ばせています。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、5.20%です。
つまり、年間5.20%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではTOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、5.25%です。
合格ラインを超えられていませんね。
過去を見ても低い水準の数字が並んでいます。
ただ、これは大日本印刷(7912)も似たようなものです。
10. TOPPANホールディングス[凸版印刷](7911)の今後をまとめると
悪くはない銘柄です。
各数字の伸びは思いのほかよかったです。
それだけにROEが低いのが残念です。
個人的には、今は無理して買いたいとは思いませんでした。
気になる方は四季報などで詳細チェックしてみて下さい。