日本株分析

三越伊勢丹ホールディングス(3099)の今後の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、三越伊勢丹ホールディングス(3099)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)とは?

株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、日本の百貨店の純粋持株会社です。

同社傘下として三越伊勢丹(関東地方の店舗を運営)をはじめとする各地方の百貨店運営会社などを所有しています。

日本国内にある政令指定都市のほぼすべてに出店しているほか、世界進出でも長い歴史を持っています。

景気低迷期であったはずの1990年代に、独自のマーチャンダイジング(MD)で躍進した伊勢丹が、日本最古の百貨店でありながら、資本増強に苦しんでいた三越を取り込む形で経営統合。
2008年4月1日に株式移転(比率は伊勢丹「1」に対して三越は「0.34」)により純粋持株会社として発足しました。

かつて、三越は売上高国内4位で伊勢丹は5位でしたが、経営統合により売上高・規模で日本の百貨店業界首位となり、以来その座を手放していませんでしたが、2022年、売上高を髙島屋に抜かれています。

日経平均株価の構成銘柄の一つ。

そんな三越伊勢丹ホールディングス(3099)の現在の社員数は9,745人です。

2. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の時価総額は?

三越伊勢丹ホールディングス(3099)の時価総額は 8,138億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Aランクです。

3. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の株価とPERと配当利回りは?

次に三越伊勢丹ホールディングス(3099)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:2,129円(2024年2月時点)

三越伊勢丹ホールディングス(3099)の株価は、2,129円です。
100株単位で売買できるので、約21万円から投資をすることができます。

日本株の中では一般的な価格ですね。

PER:20.3倍(2024年2月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

三越伊勢丹ホールディングス(3099)の場合、PERは20.3倍です。

20倍を超えているので、やや割高です。

配当利回り:1.50%(2024年2月時点)

続いて、配当利回りです。
三越伊勢丹ホールディングス(3099)の場合、100株投資をしてもらえる配当は3,200円です。
配当利回りを計算すると、1.50%。

配当は少しはあるという感じです。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、三越伊勢丹ホールディングス(3099)の場合、株主優待として買い物時に会計額から10%割引してもらえる優待カードがもらえます。

三越伊勢丹ホールディングス(3099)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてご覧下さい。

4. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

三越伊勢丹ホールディングス(3099) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

上場来高値は2015年7月につけた2,395円です。
その後、コロナの影響もあり、2020年7月には上場来安値となる479円まで下げました。

ただ、そこからは急ピッチで株価を回復し、現在は再び上場来高値に届くかという動きをしています。

良いですね。
コロナ禍で仕込んでいれば、資産を5倍近く増やせていたことになります。

実は、僕自身、コロナ禍に三越伊勢丹の株を200株購入し、その後株価が約3倍となったタイミングで売ってしまいました。
今では、まだ保有し続けていればよかったと少し後悔しますが、「頭と尻尾はくれてやれ」と投資の格言にもあるので、まあそれはそれで良かったかなと思っています。

次に短期のチャートです。

三越伊勢丹ホールディングス(3099) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

2023年12月までは横ばいだったのですが、年を明けてからは右肩上がりで推移し、2月2日の決算発表後にはさらに大きくジャンプしています。

5. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

右肩下がりですね。
良くないです。

コロナの影響でインバウンド需要が減少したことが原因で売上高が減ってしまったのは理解できるのですが、少し回復が遅い気がしますね。

ちなみに、三越伊勢丹ホールディングス(3099)の決算月は3月です。

6. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当はここしばらく横ばいだったのですが、直近は大きく跳ね上がっています。

7. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSはデコボコですね。
理想的な右肩上がりではありません。

ただ、2021年度以降しっかりと黒字を取り戻し、直近はEPSがコロナ前の水準を大きく上回っています。
今後もこれが継続できると良いですね。

8. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

うーん、横ばいです。
あまり良くないですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、-0.35%です。
つまり、年間0.35%ずつこの会社は衰退しているということを表しています。

株主の価値を年々落としてしまっていることになります。
残念ですね。

9. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それでは三越伊勢丹ホールディングス(3099)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは、5.93%です。

低いですね。
合格ラインを超えられていません。

過去を見ても、かなり低い数字が並んでいます。
これは長期投資をする上でマイナスですね。

10. 三越伊勢丹ホールディングス(3099)の今後をまとめると

正直、全然良くなかったです。

僕自身、コロナ禍で株を200株購入しましたが、株価が3倍になったタイミングで売ってしまいました。
当時の株価があまりにも安かったから購入したわけで、長期投資を目的に購入したわけではありません。

今日の分析結果を見ても、また買いたいかというと全くそうは思えませんでした。
現在株価はかなり上がってきてしまっていて、PERは20倍を超えてきています。

この勢いに乗ろうと思って、今から手を出すと火傷する恐れがあります。
気になっている方は、是非慎重に判断してみて下さい。

気になる方は四季報なども併せてチェックしてみて下さい。