気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)とは?
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/sqexcafe_20190712_1.jpg)
株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスは、東京都新宿区に本社を置く、スクウェア・エニックスグループを統括する持株会社です。
2008年10月1日に(旧)株式会社スクウェア・エニックスは持株会社体制へ移行しました。
そして、ゲーム事業・コンテンツ事業・出版事業などは(新)株式会社スクウェア・エニックスへ承継し、(旧)株式会社スクウェア・エニックスは商号変更により現社名となりました。
持株会社となったことで、業態はグループ全体の経営戦略の立案と遂行し、事業戦略の実行支援、商標権の管理、事業活動の管理など、グループ全体を統括するものへ変化しています。
元々は、2003年4月1日にゲームメーカーのスクウェアとエニックスの合併により誕生しました。
エニックスは『ドラゴンクエストシリーズ』以外のタイトルの知名度が低く、一方でスクウェアは『ファイナルファンタジーシリーズ』以外のタイトルも期待度が高いといった補完関係となることを期待した合併のようです。
また、発売スケジュールの調整で『ドラゴンクエストシリーズ』と『ファイナルファンタジーシリーズ』を衝突させないことで収益機会を拡大するということも合併のメリットと考えられています。
合併当時は、かなり話題になりましたよね。
ドラクエのエニックスとファイナルファンタジーのスクエアは、ずっとライバル関係にありましたから、それが手を組むというのは、当時は衝撃的だったことを覚えています。
僕も昔はよくドラクエもファイナルファンタジーもやりました。
友達よりも先に全クリしたくて、徹夜してやっていたこともありました (笑)
そんなスクウェアエニックスホールディングス(9684)の現在の社員数は4,712人です。
2. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の時価総額は?
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の時価総額は 8,022億円です。(2024年時点)
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2023/04/1607007957551@2x-768x907-1.jpg)
時価総額ランクで言うと、Aランクです。
3. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の株価とPERと配当利回りは?
次にスクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:6,688円(2024年2月時点)
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の株価は、6,688円です。
100株単位で売買できるので、約67万円から投資をすることができます。
高いですね。
これだとなかなか気軽に投資をすることができません。
PER:20.8倍(2024年2月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の場合、PERは20.8倍です。
20倍を超えているので、やや割高です。
配当利回り:1.45%(2024年2月時点)
続いて、配当利回りです。
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の場合、100株投資をしてもらえる配当は9,700円です。
配当利回りを計算すると、1.45%。
配当は少しはあるという感じです。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の場合、株主優待はありません。
4. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/5c17a6dd2bb8436af620032d111d47be.png)
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
良いですね。
長期で見ると、右肩上がりとなっています。
長期投資がしっかりと報われていますね。
次に短期のチャートです。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/3628ad97b91e37309c2ff28dcfd087ab.png)
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年8月に大きく下落しました。
これは、8月4日の決算発表で大幅減益を発表したことが原因のようです。
ただ、その後2月5日に発表した第3四半期決算において、第3四半期期間(10~12月)の利益が市場の予想を大きく上回ったとの見方が市場の評価につながり、大幅上昇。
8月の急落局面で空けたマドを埋めてきました。
2023年10月にアニメ放送が始まった「薬屋のひとりごと」の大ヒットが第3四半期期間の業績面にも寄与しているようです。
こういった銘柄は、ヒット作が出るか出ないかで大きく株価が振られることになります。
長期投資の対象としては、やや不安定ですよね。
5. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/a5c6f08501f7a4c69259b5709671638d.png)
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
比較的堅調です。
悪くないですね。
ちなみに、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の決算月は3月です。
6. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/bb692846e921b7d3da60f4c57a6e4c81.png)
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は引いてみると右肩上がりですが、増配もあれば減配もあるという感じです。
安定しないですね。
7. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/48fe3eb39692054d03efa98d6fe9008e.png)
EPSは2020年度までは横ばいだったのですが、2021年度以降の伸びがすごいです。
今後もこの勢いを保てれば良いですね。
8. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/bdf6b2a884a827fd5983693f60f5924f.png)
BPSは良いですね。
しっかりと右肩上がりで伸ばせています。
長期投資の理想とする形です。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、10.1%です。
つまり、年間10.1%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
素晴らしいですね。
9. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それではスクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
![](https://bokunoblog.net/wp-content/uploads/2024/02/3c2823132763997e958f02364a241a60.png)
直近のROEは、15.6%です。
良いですね。
しっかりと合格ラインを超えています。
過去を見ても比較的高い水準となっています。
ちなみに、流動比率は4.77倍です。
こちらは1倍を大きく超えているので、全く問題ありません。
10. スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)の今後をまとめると
全体的に良かったです。
各数字の伸びも良いですし、ROEが高いのも好印象です。
ただ、しいて言うのであれば、ゲーム業界の企業ということで、株価や業績が、ヒット作の有無に大きく振られてしまうということです。
長期投資をするのであれば、確実に株主の価値を積み上げていけるような企業に投資をしたいと思います。
そういった点を考慮すると、スクウェアエニックスは長期投資の対象としては外れてしまいます。
ただ、上で見てきたように、非常に業績としても今後に期待できる企業です。
また、ドラクエやファイナルファンタジーを持っているという強みは、他にはない強みだと思います。
是非、気になる方は四季報なども併せてチェックしてみて下さい。