気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、日産化学(4021)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 日産化学(4021)とは?
日産化学株式会社は、中堅の化学メーカーです。
1887年4月に、日本初の化学肥料製造会社として誕生しました。
旧日産コンツェルンの流れを汲む会社ですが、戦後の財閥解体により、現在は旧日本産業の源流を承継するENEOSホールディングスとも、今も日産を名乗る中では最大の日産自動車とも資本関係はありません。
現在は、液晶配向膜等の機能性材料と農薬が収益の柱です。
ちなみに、配向膜とは「液晶ディスプレイのように,ある程度広い面積にわたって液晶分子が一方向にそろって並んでいることを必要とされる場合に,液晶分子の配向を制御するためにガラス基板の透明電極上に設けられるきわめて薄い膜をいう.」そうです。(難しいです、、)
最近では動物用原薬が米メルク社のノミ・ダニ駆除新薬に採用され、業績を牽引しています。
さらに医薬、基礎化学品も取り扱っています。
売上高比率は、化学品12%、機能性材料28%、農業化学品28%、医薬品3%、卸売23%、他6%です。
海外比率は47%です。
結構高いですね。
日経平均株価の構成銘柄の一つ。
そんな日産化学(4021)の現在の社員数は2,688人です。
2. 日産化学(4021)の時価総額は?
日産化学(4021)の時価総額は 8,586億円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、Aランクです。
3. 日産化学(4021)の株価とPERと配当利回りは?
次に日産化学(4021)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:6,163円(2024年2月時点)
日産化学(4021)の株価は、6,163円です。
100株単位で売買できるので、約62万円から投資をすることができます。
結構投資資金が必要ですね。
PER:22.4倍(2024年2月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
日産化学(4021)の場合、PERは22.4倍です。
20倍以上なので、どちらかというと割高です。
配当利回り:2.66%(2024年2月時点)
続いて、配当利回りです。
日産化学(4021)の場合、100株投資をしてもらえる配当は16,400円です。
配当利回りを計算すると、2.66%。
高配当とまでいえませんが、そこそこはありますね。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、日産化学(4021)の場合、株主優待はありません。
4. 日産化学(4021)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
ほとんど横ばいだったのですが、2012年から一気に上昇しています。
2012年6月には安値622円だったのですが、一時7,000円台まで上昇しています。
約10倍です!
すごいですね。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年11月に株価を大きく下げましたが、12月に折り返し、直近は下落前の水準に届きそうです。
5. 日産化学(4021)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
比較的堅調です。
わるくないです。
ちなみに、日産化学(4021)の決算月は3月です。
6. 日産化学(4021)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当は右肩上がりで増えています。
いいですね。
配当性向は、2015年度の31%から段階的に引き上げ、2022年度実績は56%だったそうです。
今後も配当性向目標55%を掲げ、積極的な株主還元を実施するとのこと。(出処:日産化学IR)
これは期待できそうですね。
7. 日産化学(4021)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらはキレイな右肩上がりです。
素晴らしいです。
長期投資の理想とする伸び方です。
8. 日産化学(4021)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらも右肩上がりです。
堅調に伸びています。
いいですね。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、6.49%です。
つまり、年間6.49%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 日産化学(4021)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは日産化学(4021)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは、18.8%です。
いいですね!
合格ラインをしっかり超えています。
過去を見ても、ROEは高いラインで推移しています。
素晴らしいです。
ちなみに、直近の流動比率は2.63倍です。
こちらは1倍を超えているので、問題ありません。
10. 日産化学(4021)の今後をまとめると
各数字がとても良かったです。
堅実で、さらに安定していました。
これは優良銘柄ですね。
親戚が就職したら喜ぶような良い会社です。
個人的にも気になる銘柄です。
気になる方は四季報などで詳細をチェックしてみて下さい。