気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、三菱ケミカルグループ(4188)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 三菱ケミカルグループ(4188)とは?
三菱ケミカルグループ株式会社は、三菱ケミカルをはじめとするグループを統括する持株会社です。
日本国内最大の総合化学メーカーです。
三菱ケミカルは、三菱化学・三菱樹脂・三菱レイヨンの3社が事業統合して誕生しました。
三菱ケミカルの発足に伴い、”三菱化学”・”三菱樹脂”・”三菱レイヨン”を冠したグループ会社は”三菱ケミカル”を冠した社名に変更しています。
本社は東京都千代田区丸の内一丁目1番1号。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つです。
現在のコーポレートスローガンは『KAITEKI Value for Tomorrow』。
そんな三菱ケミカルグループ(4188)の現在の社員数は42,660人です。
すごい規模の会社ですね。
2. 三菱ケミカルグループ(4188)の時価総額は?
三菱ケミカルグループ(4188)の時価総額は 1.28兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 三菱ケミカルグループ(4188)の株価とPERと配当利回りは?
次に三菱ケミカルグループ(4188)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:900円(2024年5月時点)
三菱ケミカルグループ(4188)の株価は、900円です。
100株単位で売買できるので、約9万円から投資をすることができます。
いいですね。
10万円以下で買えるので初心者にも優しい銘柄です。
PER:9.49倍(2024年5月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
三菱ケミカルグループ(4188)の場合、PERは9.49倍です。
10倍以下なので割安です。
良いですね。
配当利回り:3.55%(2024年5月時点)
続いて、配当利回りです。
三菱ケミカルグループ(4188)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年3,200円です。
配当利回りを計算すると、3.55%。
良いですね。
日本株の中では高配当の部類です。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、三菱ケミカルグループ(4188)の場合、株主優待はありません。
4. 三菱ケミカルグループ(4188)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
方向感の無い動きですね。
直近はややペナント型のようなチャートをしています。
今後株価が800円あたりになった時に大きく動くかもしれません。
上場来高値は2018年1月につけた1,319円。
上場来安値は2012年10月につけた275円です。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
うーん、こちらも方向感が無く、動きが読みづらいチャートですね。
5. 三菱ケミカルグループ(4188)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
うーん、デコボコしていますね。
ただ、直近の3年間は右肩上がりとなっています。
判断が難しいですね。
ちなみに、三菱ケミカルグループ(4188)の決算月は3月です。
6. 三菱ケミカルグループ(4188)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当もデコボコですね。
今後も業績によって減配もありそうですね。
配当性向は35%を目指しているということですが、直近の配当性向は46.9%です。
純利益を伸ばせない限り、今の配当が維持される可能性は低そうです。
7. 三菱ケミカルグループ(4188)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
うーん、あまりよくないですね。
凸凹しています。
マイナスの年もありますね。
8. 三菱ケミカルグループ(4188)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
こちらは比較的堅調です。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、6.40%です。
つまり、年間6.40%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
9. 三菱ケミカルグループ(4188)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは三菱ケミカルグループ(4188)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは6.14%です。
直近は合格ラインを超えられていません。
ただ、過去を見ると合格ラインを超えている年も結構あります。
比較的高ROE体質と言えるかもしれません。
10. 三菱ケミカルグループ(4188)の今後をまとめると
正直、あまり良くないですね。
日本最大の化学メーカーですし、PERは低めで配当利回りも良かったのですが、各数字の伸びが長期投資の理想とする形ではありませんでした。
今あえて買いたいと思えるような銘柄ではありません。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。