日本株分析

「夢のあるスタートアップ企業」ispace(9348)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、ispace(9348)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. ispace(9348)とは?

ispace(アイスペース)は、日本の航空宇宙企業(宇宙ベンチャー企業)です。

民間による月面探査を目指し、2010年9月にispaceの前身となる組織である合同会社ホワイトレーベルスペース・ジャパン(2013年5月にispaceとして会社化)が設立されました。

2013年1月30日、活動拠点をオランダから日本に移転。
この変更にはSteve Allenから日本で運営を主導していた袴田武史に主導権が移る事も含まれたそうです。
同年7月15日、月面探査チームの公式名をHAKUTO(ハクト)に変更しています。

月面無人探査レース「Google Lunar XPRIZE」にHAKUTOで挑戦し、XPRIZEの終了後には昆虫型ロボットによる地球近傍天体での資源探査も目指しています。

2023年4月に上場した、まだ若い会社です。
ただ、月面探索とか夢があっていいですよね。

2. ispace(9348)の時価総額は?

ispace(9348)の時価総額は 629億円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、Dランクです。

3. ispace(9348)の株価とPERと配当利回りは?

次にispace(9348)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:762円(2024年4月時点)

ispace(9348)の株価は、762円です。
100株単位で売買できるので、約8万円から投資をすることができます。

10万円以下で購入できる日本株です。
これなら投資初心者でも比較的に買いやすい価格ですね。

PER:–倍(2024年4月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

ispace(9348)の場合、赤字のためPERは算出できません。

まあ、まだ若いスタートアップ企業ですから、しょうがないですよね。

配当利回り:0%(2023年10月時点)

続いて、配当利回りです。
ispace(9348)の場合、配当はありません。

これもスタートアップ企業ですから当然といえば当然です。
そんな株主に利益を分配するよりも、将来のために投資せい!ということです。

なお、ispace(9348)の場合、当然ながら株主優待はありません。

4. ispace(9348)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。

ispace(9348) 週足チャート

こちらには、直近2年の週足チャートを示しました。

上場来高値は、2023年4月19日につけた2,373円です。
その後、株価は結構激しく上下に動いています。

特に、2023年10月9日に、大株主による株式の売却を制限するロックアップ期間が切れたことで、大株主が株価を手放したことにより2日連続のストップ安となってしまいました。

IPO直後の高値で掴んでいた方にとっては災難ですね。

そのまま下がり続け、現在は上場来安値を更新し続けています。

5. ispace(9348)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

まだ額は小さいですが、しっかりと右肩上がりで伸ばしています。
2023年度の予想は2022年度の約2倍となる23億円を見込んでいます。
元々は、30億円を見込んでいたのですが、下方修正されてしまいましたね。

ちなみに、ispace(9348)の決算月は3月です。

6. ispace(9348)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

上でもご紹介したように、ispaceは配当はありません。

7. ispace(9348)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSはマイナスです。
2023年度もマイナスとなる予想です。

まだ事業として黒字となるのは先になりそうですね。

8. ispace(9348)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSもマイナスです。
なんとも言えません。

9. ispace(9348)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではispace(9348)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

ROEも赤字のため、算出できません。

10. ispace(9348)の今後をまとめると

まだ上場したばかりのスタートアップ企業なので、分析した各数字からはなんとも言えないというのが正直なところです。
ただ、事業として、月面探査という点は非常に夢があります。

ispaceは2040年代までに1,000人が月面に居住し年間10,000人が月に訪れ る世界を構想していると言います。
あと20年弱で本当にそんな世の中になるのだとしたら、今仕込んでおくと将来大きなリターンを得られるかもしれないと思ってしまいます。

直近は、ロックアップ期間切れによって株価が大きく下がったので、もしかしたら今が買い時と言えるかもしれません。

ちなみに、こんなニュースがありました。

月面輸送サービスのispaceは24日、30日付で三井住友銀行から70億円を借り入れると発表した。2026年と27年に打ち上げを予定している月着陸船の開発や運用などにかかる運転資金に充てる。借入金の一部は同行から23年8月末に借り入れた30億円の返済に伴う借り換えとする。

アイスペースは10年に設立した。22年に同社初の月着陸船を打ち上げたものの、着陸直前で失敗に終わった。24年冬と26年、27年に月着陸船の打ち上げを予定している。手元資金の拡充や財務基盤の安定性を高める考えだ。

出処:日本経済新聞

今年の末に打ち上げを予定しているんですね。
最近は、出来高もあまり多くないのですが、またこの打ち上げが近くなればきっと注目度も上がるはずです。

実は僕も現在300株保有しています。
宝くじを買った気持ちでいるのですが、本物の宝くじを買うよりもよっぽどいいと思っています。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。