気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、西日本旅客鉄道(9021)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 西日本旅客鉄道(9021)とは?
西日本旅客鉄道株式会社は西日本を中心として旅客鉄道等を運営する日本の鉄道事業者です。
1987年4月1日に、国鉄分割民営化に伴い日本国有鉄道(国鉄)から大阪・天王寺・福知山・岡山・米子・広島・金沢の各鉄道管理局と新幹線総局(山陽新幹線)・九州総局(新幹線部門)が管理していた鉄道事業および船舶事業を引き継いで発足しました。
JRグループの旅客鉄道会社の一つ。
通称はJR西日本(ジェイアールにしにほん)、英語略称はJR West。
コーポレートカラーは青色。
本社は大阪府大阪市北区。
東京証券取引所プライム市場の上場企業。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つ。
近畿圏をはじめ、北陸、中国地方、九州北部など2府16県に鉄道路線網を持ちます。
災害対策基本法における指定公共機関です。
他のJRグループ各社や大手私鉄同様に、非鉄道事業として小売業や不動産開発、ホテル事業、建設工事業などもグループ会社を含めて展開しています。
非鉄道事業では、瀬戸内海でフェリーや旅客船を運航しているほか、鉄道営業エリア外の首都圏、中京圏などへも進出しています。
そんな西日本旅客鉄道(9021)の現在の社員数は44,897人です。
2. 西日本旅客鉄道(9021)の時価総額は?
西日本旅客鉄道(9021)の時価総額は 1.49兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 西日本旅客鉄道(9021)の株価とPERと配当利回りは?
次に西日本旅客鉄道(9021)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:3,063円(2024年4月時点)
西日本旅客鉄道(9021)の株価は、3,063円です。
100株単位で売買できるので、約31万円から投資をすることができます。
日本株の中では一般的な価格ですね。
なお、西日本旅客鉄道は、2024年3月31日を基準日として4月1日付で1対2の株式分割を実施しました。
元々は、今の2倍の価格だったと思うと、高かったですね。
だいぶ分割されたことで投資がし易くなりました。
PER:18.2倍(2024年4月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
西日本旅客鉄道(9021)の場合、PERは18.2倍です。
20倍以下なので、適正水準と言えます。
配当利回り:1.96%(2024年4月時点)
続いて、配当利回りです。
西日本旅客鉄道(9021)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年6,000円です。
配当利回りを計算すると、1.96%。
高配当とまでは言えませんが、日本株の中ではある方だと思います。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、西日本旅客鉄道(9021)の場合、株主優待として、鉄道優待割引券などがもらえます。
西日本旅客鉄道(9021)の株主優待については、↓にまとめていますので、併せて御覧下さい。
4. 西日本旅客鉄道(9021)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
上場は1996年の10月です。
2011年からしっかりと上昇していましたが、その後2019年11月をピークに大きく下げています。
一時半値以下にまで下げてしまいました。
現在はやや反発しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見ても、上下に大きく動いていますね。
ただ、あまり方向感が見えません。
5. 西日本旅客鉄道(9021)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2019年度までは比較的堅調だったのですが、コロナの影響もあり、2020年度以降は大きく落ち込んでいます。
直近はやや回復しましたが、まだコロナ前の水準には届いていませんね。
ちなみに、西日本旅客鉄道(9021)の決算月は3月です。
6. 西日本旅客鉄道(9021)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当もコロナ前までは右肩上がりで増えていたのですが、コロナ禍に大きく減配し、その後もまだコロナ前の水準には戻せていません。
7. 西日本旅客鉄道(9021)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
良くないですね。
デコボコです。
コロナ禍においてはマイナスになってしまっています。
ただ、コロナ前も2017年度から2019年度まで減少傾向だったので、コロナがなければ順調だったかというとそうではなさそうです。
8. 西日本旅客鉄道(9021)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSもコロナ以降下げてしまっています。
まだまだ回復には時間がかかりそうです。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、-2.22%です。
つまり、年間2.22%ずつこの会社は衰退しているということを表しています。
9. 西日本旅客鉄道(9021)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは西日本旅客鉄道(9021)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは8.56%です。
うーん、なんともいえません。
ピーク時の2018年度には合格ラインに達していましたがその後は合格ラインを割ってしまいました。
今後に期待ですね。
10. 西日本旅客鉄道(9021)の今後をまとめると
行っている事業は間違いなく日本のインフラを支える超重要な事業です。
ただ、数字を見るとあまり良くなかったです。
直近では上昇の兆しも見えるものの長期で見るとそこまで魅力的には映りませんでした。
個人的には投資はスルーします。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。