日本株分析

キッコーマン(2801)の株価を分析した

気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、キッコーマン(2801)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. キッコーマン(2801)とは?

キッコーマン株式会社は、千葉県野田市に本社を置く、醤油を主とする調味料、加工食品の大手企業です。

1661年(寛文元年)に上花輪村名主19代高梨兵左衛門が野田で醤油醸造を始めたのが始まりでした。
その後、1917年(大正6年)に前身である「野田醤油株式会社」が設立されました。

現在のキッコーマン株式会社に商号変更されたのは、1980年(昭和55年)です。

現在は醤油、及び醤油を使ったタレ、つゆ、ポン酢、出汁など和風醸造調味料が主力で、ウスターソースなども製造・販売しています。

第二次世界大戦前から海外展開を積極的に行い、世界100ヶ国以上で醤油を販売しています。
また、主力の醤油のシェアは高く、日本シェア30%、世界シェア50%。
特にアメリカ合衆国でのシェアは55%と高く、「Kikkoman」は日本の醤油(Japanese soy sauce)のブランドとして広く定着しているそうです。

日経平均株価の構成銘柄の一つ。

なお、そんなキッコーマン(2801)の現在の社員数は7,645人です。

2. キッコーマン(2801)の時価総額は?

キッコーマン(2801)の時価総額は 1.8兆円です。(2024年時点)

時価総額ランクで言うと、AAランクです。

3. キッコーマン(2801)の株価とPERと配当利回りは?

次にキッコーマン(2801)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:1,892円(2024年4月時点)

キッコーマン(2801)の株価は、1,892円です。
100株単位で売買できるので、約19万円から投資をすることができます。

日本株の中では普通の価格ですね。
ちなみに、キッコーマンは、2024年3月31日に1株を5株に株式分割しました。
元々は、今の5倍の価格だったと思うと、随分と投資し易くなりましたね。

PER:35.7倍(2024年4月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

キッコーマン(2801)の場合、PERは35.7倍です。

PERは30倍を超えているので、なかなかの割高状態です。

配当利回り:0.98%(2024年4月時点)

続いて、配当利回りです。
キッコーマン(2801)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年1,860円です。
配当利回りを計算すると、0.98%。

うーん、ほとんどないですね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日です。

なお、キッコーマン(2801)の場合、株主優待として、キッコーマン製品詰め合わせがもらえます。
キッコーマン(2801)の株主優待については↓に詳しくまとめているので、併せてチェックしてみて下さい。

4. キッコーマン(2801)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

キッコーマン(2801) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

良いですね。
上昇トレンドです。
特に2012年以降、大きく上昇しています。
上昇の仕方がなかなかダイナミックです。

なにげにこの10年で株価が10倍となっているテンバガーなんですね。

次に短期のチャートです。

キッコーマン(2801) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期で見ても右肩上がりです。
いい感じです。

5. キッコーマン(2801)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

比較的堅調です。
コロナの影響もあってか2019年度と2020年度にはやや停滞しましたが、その後はしっかりと売上高を伸ばせています。

ちなみに、キッコーマン(2801)の決算月は3月です。

6. キッコーマン(2801)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

良いですね。
配当は右肩上がりで増えています。

7. キッコーマン(2801)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

EPSも良いですね。
いい形をしています。
長期投資をする上では高評価です。

8. キッコーマン(2801)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

BPSも良いですね。
キレイな右肩上がりとなっています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、9.51%です。
つまり、年間9.51%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

9. キッコーマン(2801)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではキッコーマン(2801)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは10.7%です。

合格ラインをしっかりと超えています。
良いですね。
日本株の中では優秀な方です。

10. キッコーマン(2801)の今後をまとめると

各数字はかなり良かったです。
優良銘柄ですね。

ただ、その分PERがかなり割高なのがネックです。
今は正直まだ手が出せないかなというのが本音です。
大きく下げたら買いを検討したい銘柄です。

今後もウォッチしていきたいと思います。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。