日本株分析

ソフトバンクグループ(9984)の株価を分析した

気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

本日は、ソフトバンクグループ(9984)について分析していきます。

以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。

1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
  -長期チャート
  -短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ

1. ソフトバンクグループ(9984)とは?

ソフトバンクグループ株式会社は、携帯電話等の電気通信事業者やインターネット関連会社等を傘下に置く日本の持株会社です。

日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。

先端IT企業などに投資するビジョン・ファンドや、ARMホールディングスを母体に半導体設計やプロトタイプ半導体の研究開発にも着手しているそうです。
傘下にソフトバンク、Zホールディングス(前ヤフー)、アーム(英ARM)を持ちます。
Eコマース世界最大手の中国・アリババも持分法適用会社です。

社長はあの孫正義氏です。

2. ソフトバンクグループ(9984)の時価総額は?

ソフトバンクグループ(9984)の時価総額は 9.06兆円です。(2023年時点)

時価総額ランクで言うと、Sランクです。

日本の上場企業ではトップクラスですね。

3. ソフトバンクグループ(9984)の株価とPERと配当利回りは?

次にソフトバンクグループ(9984)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。

株価:6,280円(2023年11月時点)

ソフトバンクグループ(9984)の株価は、6,280円です。
100株単位で売買できるので、約63万円から投資をすることができます。

高い!
一つの銘柄を買うのに60万円オーバーです!
投資をはじめたばかりで資金がまだあまりない段階では、少し敷居が高いですね。

PER:11.9倍(2023年11月時点)

次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。

ソフトバンクグループ(9984)の場合、PERは11.9倍です。

10倍前後なので、割安な方です。

配当利回り:0.70%(2023年11月時点)

続いて、配当利回りです。
ソフトバンクグループ(9984)の場合、100株の投資でもらえる配当は毎年4,400円です。
配当利回りを計算すると、0.70%。

ほとんど配当はないですね。

配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。

なお、ソフトバンクグループ(9984)の場合、株主優待はありません。

4. ソフトバンクグループ(9984)の株価チャート

次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。

ソフトバンクグループ(9984) 月足チャート

こちらには、長期の月足チャートを示しました。

最高値は2000年。
ITバブルの頃ですね。
その後、バブルがはじけて大きく下げましたが、しっかりと上昇し、一度2021年に再びピークを迎えました。

その後大きく下げましたが、直近はまた上昇しています。

なかなか株価の変動が大きな銘柄ですね。

次に短期のチャートです。

ソフトバンクグループ(9984) 日足チャート

こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。

短期は方向感の無い動きとなっています。
5月から6月にかけて大きく上昇したのですが、その後は7月31日につけた年初来高値7,297円をピークに、下降トレンドとなってしまっています。

5. ソフトバンクグループ(9984)の売上高

では、売上高を見ていきましょう。

こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。

コロナの影響で2019年度はやや落ち込みましたが、その後は売上を伸ばし、直近ではコロナ前の水準を上回っています。

ちなみに、ソフトバンクグループ(9984)の決算月は3月です

6. ソフトバンクグループ(9984)の一株配当

続いて、配当の推移について見てみましょう。

こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。

配当は2019年度に増配してから、安定して1株あたり44円となっています。

7. ソフトバンクグループ(9984)のEPS(1株あたりの利益)

次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう。

こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。

かなり凸凹ですね。
マイナスとなっている年もあります。

これは良くないですね。

8. ソフトバンクグループ(9984)のBPS(1株あたりの純資産)

次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。

また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。

では、そんなBPSを見てみましょう。

こちらには、直近のBPSを棒グラフで示してみました。

BPSは右肩上がりで伸ばせています。
良いですね。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、24.6%です。
つまり、年間24.6%ずつこの会社は成長しているということを表しています。

すごいですね。

9. ソフトバンクグループ(9984)のROE(自己資本利益率)

最後にROEです。

ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。

それではソフトバンクグループ(9984)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。

直近のROEは-10.21%です。
凸凹感がすごいですね。
高い時はかなり高いですが、直近はマイナスとなってしまっています。
(ちなみに自己資本比率は、20.6%です。かなり低いです)

10. ソフトバンクグループ(9984)の今後をまとめると

正直、全く欲しいとは思えませんでした。
社長はあの孫正義氏ですし、常に色々なチャレンジをして、社会に新しい価値を生み出している、そんな印象を持つ会社ではありますが、それ故に業績は安定しませんし、多くの会社を傘下に持ち、実態も見えにくい部分があります。

こういった会社は、長期投資には向かないですね。

気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。