気になる日本株銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、安川電機(6506)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 安川電機(6506)とは?
株式会社安川電機は、福岡県北九州市八幡西区に本社を置く、産業用ロボットなどメカトロニクス製品の製造を行うメーカーです。
2009年に中国の習近平が北九州市の工場を視察した際、逸話に感銘して紅旗の組立用ロボットに拍手して謝意を表したことが、取引先の中国企業関係者によく知られており「会社の説明がいらず、中国から見たときに信用できる会社」と恩恵を受けているそうです。
安川では海外初のロボット工場が中国にあり、競合するドイツのロボットメーカークーカを買収した美的集団とも提携を続けています。
2020年には半導体製造装置などに使うACサーボモーターの累計販売台数が2000万台に到達し、世界シェア第1位となりました。
また、産業用ロボットでは世界シェア第4位となっています。
売上の海外比率は約7割。
日経平均株価の構成銘柄の一つ。
そんな安川電機(6506)の現在の社員数は14,880人です。
2. 安川電機(6506)の時価総額は?
安川電機(6506)の時価総額は 1.61兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 安川電機(6506)の株価とPERと配当利回りは?
次に安川電機(6506)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:6,149円(2024年4月時点)
安川電機(6506)の株価は、6,149円です。
100株単位で売買できるので、約61万円から投資をすることができます。
一つの銘柄に60万円超えはちょっと高いですね。
これだと気軽に投資できません。
PER:29.8倍(2024年4月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
安川電機(6506)の場合、PERは29.8倍です。
30倍近いので、高PER銘柄です。
割高ですね。
配当利回り:1.11%(2024年4月時点)
続いて、配当利回りです。
安川電機(6506)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年6,800円です。
配当利回りを計算すると、1.11%。
決して高配当とは言えませんが、ちょっとはあるかなという感じです。
配当金の権利確定日は、毎年2月末日と8月末日です。
なお、安川電機(6506)の場合、株主優待はありません。
4. 安川電機(6506)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
良いですね。
長期で見ると右肩上がりで株価を伸ばせています。
長期投資が報われている銘柄と言えそうです。
ただ、株価を伸ばせているとはいえ、それなりに株価変動が大きいので、少し怖いですね。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
2023年11月までは下降トレンドだったのですが、その後は現在に至るまで右肩上がりとなっています。
5. 安川電機(6506)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
2019年度と2020年度はコロナの影響による需要低下で売上高が減少しましたが、2021年度はコロナ前の水準までしっかりと戻し、直近2022年度以降はそれ以上の水準となっています。
ちなみに、安川電機(6506)の決算月は2月です。
6. 安川電機(6506)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
2020年度には一度大きく減配となりましたが、その後すぐに回復し、その後は再び増えています。
毎年のように増配することは期待できないかもしれませんが、長い目で見るとしっかりと配当は増えていっていますね。
7. 安川電機(6506)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
コロナの影響を大きく受けていますが、直近はコロナ前以上の水準となっています。
回復が早いですね。
8. 安川電機(6506)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSはいいですね。
右肩上がりです。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、10.8%です。
つまり、年間10.8%ずつこの会社は成長しているということを表しています。
素晴らしいですね。
9. 安川電機(6506)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは安川電機(6506)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは12.7%です。
合格ラインを超えています。
いいですね。
過去をみても10%をしっかり超えています。
長期投資をする上でプラスポイントですね。
10. 安川電機(6506)の今後をまとめると
悪くないです。
コロナの影響で業績が低迷した年もありましたが、直近はしっかりと各数字を伸ばせていました。
ただ、やはりそれだけ景気に左右されやすい銘柄とも言えると思います。
そこは注意した方がよさそうです。
とはいえ、今はPERも高いですし、配当もそこそこだということを考慮すると、今あえて投資をしたいと思えるような銘柄ではありませんでした。
現在は株価も高いので、PERが適正レベルに入ってきたら、検討してみてもいいかもしれません。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。