気になる銘柄を分析し、その銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
本日は、東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)について分析していきます。
以下の順番で分析していきたいと思います。
是非最後までご覧下さい。
1.会社の説明
2.時価総額
3.株価、PER、配当利回り
4.チャート
-長期チャート
-短期チャート
5.売上高
6.一株配当
7.EPS(1株あたりの利益)→とくに大事
8.BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
9.ROE(自己資本利益率)→とくに大事
10.まとめ
1. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)とは?
東日本旅客鉄道株式会社は、東日本を中心として旅客鉄道等を運営する日本の鉄道事業者です。
1987年4月1日に、国鉄分割民営化に伴い日本国有鉄道(国鉄)から長野鉄道管理局、新潟鉄道管理局及び東北・関東地方の各鉄道管理局が管理していた鉄道事業を引き継いで発足しました。
通称はJR東日本(ジェイアールひがしにほん)、英語略称はJR East。コーポレートカラーは緑色。
東京証券取引所プライム市場上場企業。
日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つとなっています。
日本国内では東北地方、関東地方、甲信越地方を中心とした地域に鉄道路線を保有して運営しているほか、多様な関連事業を展開しています。
また、国際業務部が他社やグループ企業と連携して、海外事業も展開しています。
鉄道を運営する会社としては輸送人数×距離で世界最大、運輸収入ではドイツ鉄道と比肩する規模となっています。
もちろん僕も昔からお世話になっている会社です。
山手線はもちろん、東北新幹線も昔からよく使っています。
2. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の時価総額は?
東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の時価総額は 3.2兆円です。(2024年時点)
時価総額ランクで言うと、AAランクです。
3. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の株価とPERと配当利回りは?
次に東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の株価とPER、配当利回りを見てみましょう。
株価:8,494円(2024年1月時点)
東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の株価は、8,494円です。
100株単位で売買できるので、約85万円から投資をすることができます。
80万円オーバーです。
結構高いですね。
これはなかなか手を出すのに勇気が入ります。
PER:23.4倍(2024年1月時点)
次にPERです。
PERは、株価収益率ですね。
一般的に10倍以下であれば割安であると言われています。
東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の場合、PERは23.4倍です。
20倍を超えているのでやや割高という水準です。
配当利回り:1.30%(2024年1月時点)
続いて、配当利回りです。
東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の場合、100株投資をしてもらえる配当は毎年11,000円です。
配当利回りを計算すると、1.30%。
少しはあるという感じです。
配当金の権利確定日は、毎年3月末日と9月末日です。
なお、東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の場合、株主優待として優待割引券(運賃・料金割引)とサービス券(グループ施設で利用可)がもらえます。
東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の株主優待については↓をご確認下さい。
4. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の株価チャート
次に株価チャートを分析していきましょう。
まずは長期チャートです。
こちらには、長期の月足チャートを示しました。
結構値動きが激しいですね。
2015年にピークをつけて、その5年後の2020年には株価は半分になってしまいました。
直近はやや回復しています。
次に短期のチャートです。
こちらには、直近1年の日足チャートを示しました。
短期で見ても、かなり大きく動いています。
あまり方向感が見えないですが、どちらかというと右肩上がりにも見えますね。
5. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の売上高
では、売上高を見ていきましょう。
こちらには、直近の売上高を棒グラフで示しました。
コロナの影響もあり、2020年度には大きく落ち込みましたが、直近は回復傾向です。
ただ、まだまだコロナ前の水準には遠いですね。
ちなみに、東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の決算月は3月です。
6. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の一株配当
続いて、配当の推移について見てみましょう。
こちらには、直近の配当金の推移を棒グラフで示しました。
配当も2020年度に大きな減配があり、直近は増配されましたが、まだまだコロナ前の水準には戻っていません。
7. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)のEPS(1株あたりの利益)
次に、EPSを見ていきましょう。
EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
そういった企業は、優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていたら要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう。
こちらには、直近のEPSを棒グラフで示しました。
2020年度に大きくマイナスとなってしまっていますが、直近はプラスに戻せています。
ただ、まだコロナ前の水準に戻すには時間がかかりそうです。
8. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)のBPS(1株あたりの純資産)
次は、BPSです。
BPSは、一株当たりの純資産のこと。
このBPSが高いほど純資産が多く、負債が少ないということを表します。
すなわち、安定性が高い会社であると判断されます。
一方で、BPSが低いと純資産が少なく、負債が多いということになり、安定性を欠く会社であると見られます。
また、BPSの値と株価を比較することで、その株が割高か割安か判断することもできます。
では、そんなBPSを見てみましょう。
BPSも2019年度までは堅調に伸ばせていたのですが、それ以降コロナの影響で落ち込んでしまいました。
直近もまだ低迷しており、回復に向かっている動きは見られません。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、-0.64%です。
つまり、年間0.64%ずつこの会社は衰退しているということを表しています。
良くないですね。
9. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)のROE(自己資本利益率)
最後にROEです。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」ということを表す数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業ということになります。
それでは東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)のROE(自己資本利益率)を見てみましょう。
直近のROEは4.01%です。
良くないですね。
過去を見ると10%を超えている年もあったので、やはりまだまだ回復しきれていないということだと思います。
10. 東日本旅客鉄道[JR東日本](9020)の今後をまとめると
もともとは、各数字の伸びもよくROEも10%超えの優良銘柄でした。
ただ、近年はコロナで業績が大きく落ち込んでいます。
そして、まだ回復しきれていません。
とはいえ社会を支えるインフラ代表のような銘柄なので、この株価が落ちている時期に仕込むのは戦略的にはありだと考えます。
数年後に「あそこが底だったね。買っておけばよかった」と思うような未来がくるかもしれません。
個人的にも今の水準は少し気になっています。
今後もウォッチしていきたいと思います。
気になる方は、IRなどチェックしてみて下さい。